Nike が Air Force 1 の生産数の縮小を宣言
Air Force 1をはじめとするクラシックモデルの供給量を減らし、新作の開発/販売に注力
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〈Nike(ナイキ)〉が先週行われた2024年3月期第3四半期決算説明会において、同ブランドの定番であるAir Force 1(エアフォース 1)の生産数を今後縮小する意向であることを明らかにした。
Air Force 1は1982年に初登場して以来、数十年にわたり〈Nike〉を象徴するモデルとして多くの人々に支持されてきた。同モデルはカラーバリエーションも定番のホワイトやブラックのほか、膨大な種類が展開されており、それらは〈Nike〉の年間収益に何百万ドルも貢献している。クラシックモデルがロングセラーを維持しているのは彼らの強みだが、一部のスニーカーヘッズから近年の〈Nike〉は古いシューズの焼き直しに頼りすぎていて、刺激的で斬新な新作がないといった声が上がっているという。
今回の決算説明会において、〈Nike〉のCFO(最高財務責任者)を務めるマット・フレンド(Matt Friend)は「ここ数シーズン、私たちのポートフォリオにはスケールの大きな商品の新しさが欠けていました」と消費者からの指摘を認めたものの、「直近の調査では消費者がNikeの最新のデザインに好意的な反応を示していることが分かり、Air Force 1のようなラインを縮小する努力を加速させる動機になりました」とコメント。彼は以前にもこの戦略について言及したことがあり、昨年12月に行われた決算説明会では、頻繁なセールと特定のシューズの供給を減らすつもりだと語っていた。
マットは今後象徴的なシューズの地位を守り、新しいデザインへの道を切り開くためにAir Force 1をはじめとするクラシックモデルの生産を減らしていく予定だと語り、「我々は最大のライフスタイル・フランチャイズの一部とパフォーマンス・フランチャイズの一部を管理し、新しさのためのスペースを獲得していきます」と宣言。また、商品の供給管理は〈Nike〉のデジタルD2Cビジネス事業でより多く行われるだろうとも述べている。なお、この決定はこれらのクラシックなモデルの一般的な人気が低下したために下されたものではないとした上で、「その気になればこれらの商品をもっと売ることもできますが、ブランディングの観点から見て、それが正しいことだとは考えていません。私たちは長期的な健全性を保つために、これらのフランチャイズを管理しているのです」と付け加えた。