NEIGHBORHOOD x ©SAINT M×××××× ローンチを祝した滝沢伸介 x カリ・デウィット x 細川雄太のスペシャル対談

「NEIGHBORHOODにないNEIGHBORHOODを作れたかなって思っています」(細川雄太)

ファッション 
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3月25日(土)から順次リリースされる〈NEIGHBORHOOD(ネイバーフッド)〉と〈©SAINT Mxxxxxx(セント マイケル)〉のコラボカプセル。細川雄太と共に〈©SAINT Mxxxxxx〉を手掛けるCali DeWitt(カリ・デウィット)と〈NEIGHBORHOOD〉は2018年にコラボレーションを実施していたが、晴れてブランド同士のチームアップが実現した。

滝沢伸介および〈NEIGHBORHOOD〉の世界観を〈©SAINT Mxxxxxx〉の生産背景で表現した本コレクション。ブランドの歴史のみを比較すれば、まだまだ〈NEIGHBORHOOD〉の黎明期に近い〈©SAINT Mxxxxxx〉ではあるが、世界中のファッション通やヴィンテージ好きをも唸らせる細川雄太とそのチームの職人技が、今回も臆することなく発揮されている。シンプルなTシャツを中心とした構成ながらも圧倒的な存在感を放つこれらのピースは、リアルなエイジング加工を施す一方で、色褪せや経年変化しにくい特殊なプリント技法や染料を採用したという。いわば、買ったその日から、長きにわたって、完璧な状態のヴィンテージアイテムを着用できるという感覚だ。加えて、両者のブランドネームを掛け合わせた“SAINT HOOD”や滝沢氏のライフスタイルを反映したグラフィックは、言わずもがな従来の〈©SAINT Mxxxxxx〉では見られない重要な要素であり、ファンの購買欲をそそるポイントだろう。

本稿では、コラボレーションのローンチを記念して、滝沢伸介 x 細川雄太 x Cali DeWittの3者対談をお届け(ちなみにそれぞれが東京、大阪、LAを拠点としているため、全員が顔を揃えて話すのは、なかなか珍しいかもしれない)。インタビューを担当した筆者が全員と顔馴染みということもあり、終始リラックスしたムードで進行したが、その中でも強調されている通り、3者の信頼関係がしっかりと汲み取れる内容となった。

NEIGHBORHOOD x ©SAINT M×××××× ローンチを祝した滝沢伸介 x カリ・デウィット x 細川雄太のスペシャル対談

Hypebeast:NEIGHBORHOODとCaliさんは過去にコラボレーションを行なっていますが、今回のプロジェクトはどのような経緯でスタートしたのですか?

滝沢(以下、T):自然発生的に始まったと思うのですが、恐らくREADYMADE(レディメイド)か©SAINT Mxxxxxxか、細川君の展示会に僕が誘われて行って、もちろんCaliも共通の友達なので、なんとなく「何かやろうか?」って流れになった気がします。

細川(以下、H):割とフワッとした感じで、滝沢さんに来ていていただいて、僕も「もし何かタイミング合えば是非ご一緒に」みたいな感じでお伝えして、それでタイミングが合ったみたいな(笑)。

Cali(以下、C):シンと雄太が繋がったことが始まりでしたね。彼らとは既に一緒にプロジェクトをやっていたので、彼らのために何かできるのであれば何でもやるし、その物語を喜んで紡いでいくよ。

そんなざっくりした感じで、これだけの物ができちゃうんですね。

H:僕らって意外とそういった流れが大半かもしれません。もちろん大企業と一緒にやるときは別ですけど、気が合えば、一緒にやれると面白いかなっていうのが多い気がします。

C:今回のこのコラボレーションはリラックスした形で、自然と始まったと思います、何も意図的・戦略的なものはなく、まさに自然発生でしたね。あと、ベストな物事が起こる時は自然と始まるものです。誰かに強制的されたものでは、結果は良いものにはなりません。

滝沢さんと細川さんは、もともとお知り合いだったんでしょうか?

T:思い返せば、Innersect(インナーセクト)っていう中国のイベントでお会いしたのが一番最初かな。
H:しかも喫煙所で(笑)。
C:タバコがみんなを繋いでいます(笑)。

アイテムのラインアップや方向性はどのように決めたのですか?

H:NEIGHBORHOODっていうよりかは、滝沢さんのライフスタイル寄りのバイクだったり、愛犬のうーちゃんだったりにフォーカスしました。僕はバイクを全然わからないので、滝沢さんにどのエンジンがかっこいいとか聞きながら、滝沢さんの私物のバイクをモデルにしてデザインを組みました。

C:方向性は簡単だと思います。両ブランドの世界観に合うようなものをやりたかったのです。そして、シンが大切にしているDNAのようなものを使うのであれば、バイクは理にかなっているし、“バイク乗りはどんな服を着ているのか?”という考え方でした。雄太の言う通り、シンに手解きしてもらいましたね。

H:体は僕が作って、内臓とか中身をお2人に組んでもらったというか、言葉のチョイスとかバイクのカルチャーとか。

C:僕らの“魂”を見つけることに着手したよ。

滝沢さんから見て、©SAINT Mxxxxxxの物作りの姿勢はどのように映りますか?

T:細川君とCaliがチームで、今回そこに僕がゲストとして仲間入りさせてもらったわけじゃないですか。そこで感じたのは、フレンドシップの中に成り立ってるクリエーションだなっていう印象ですね。友達同士の関係性であり、細川君のこだわりの物作りとCaliのクリエイティビティが絶妙なバランスで調和しているから、こういったアイテムができてくるんだなって、チームに入れてもらって感じましたね。

LAで撮影されたビジュアルのテーマを教えてください。

C:ずばり家族です。妻や私のスタジオパートナー、親友、そして彼の息子。自分のことを愛してくれている人々を賞賛し祝福すべきだと感じています。
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Caliさんは国境がオープンになってから、東京によく来られていますが、東京のファッション/カルチャーシーンに変化を感じますか?

C:まだうまく消化しきれていない気がします。日本は私にとって第2の故郷なので。(去年の)5月に来た時には驚きました。自分以外は観光客ゼロみたいな状況だったので。街を歩いていても“ここが変わった”とか“ここが違う”とかまでは気付きませんでしたね。コロナの影響で多くの人の生活が変化したかもしれませんが、私からすると4年前に訪れた時と大きな変化は感じません。全体的に成長しているかもしれませんが、視覚的には過去と同じように思えて、“戻って来れて良かった”という気持ちの方が強いです。

コロナ禍を振り返って、©SAINT Mxxxxxxのクリエーションはどのようなプロセスだったのですか?

C:プロセスは変化してましたね。大阪でローンチした直後にパンデミックですから。どうすべきか最初は分からなかったですが、お互いの起きている時間にテキストや絵文字、絵、写真などでやりとりしていました。16時間の時差があるため、LAでの20時から私が寝るまでの時間、私が朝起きて、雄太が寝るまでの時間の間で前日話した内容の確認などをしたり。それはそれで機能はしてましたが、今は国境がオープンになっているので、数カ月に1度は直接会って、数日ないしは1週間ぐらい一緒に過ごして、次に何をやるか決めていきたいですね。ただ仕事だけでなく、彼らと遊んだりレコード屋で買い物をしたりすることで、インスピレーションを得るので、渡航できるようになった今が非常にラッキーに感じます。パンデミックの間は、仕事に没頭できたことは良かったですが、今は一緒にブランドを強化できることを嬉しく思います。

©SAINT Mxxxxxxは今アメリカで人気が出ていますが、この状況についてどう思われますか?このような状況が訪れることを予想していましたか?

C:何か行なっていくうえで、特別期待していないというか、期待を持たなければ、もし何が起きた時に、よりエキサイティングでクールに思えるでしょう。みんなが©SAINT Mxxxxxxを好んで着てくれているのは非常に嬉しいです。LAにいる間は、あまりショッピングには行かないので、もし着ている人を見たらびっくりするかもしれませんね。

両ブランドともに毎シーズン多くのコラボレーションを展開していますが、コラボをするうえで心掛けていることは?

H:僕はその人がどんなことに興味があるのかを紐解いて、デザインに落とし込むことが多い気がします。僕だけでやったら、普通の©SAINT Mxxxxxxになってしまうので。今回のように作る側だったら、そう考えますが、作ってもらう側だったら、逆かもしれないですね。

T:今回のが一番わかりやすくて、友達で信頼関係があって、テキストベースで進められる。フィジカルやオンラインミーティングでもメールでもなくて。このシンプルな形が原点なのかなって。このスタイルが全て当てはまるわけじゃないのですが、クリエーションもそうなんだけど、お客さんが何を求めているのかっていうのを考えることが多いですね。

第2弾も期待していいですか?

H:やれると思っています……が、僕だけの答えじゃないので(笑)。

滝沢さんにお聞きした方が良かったですかね(笑)。

T:もちろん!月1ぐらいでやりましょうか(笑)。

C:あとでDMするよ(笑)。

では、出るってことで理解しておきますね(笑)。

H:でも、今回はNEIGHBORHOODにないNEIGHBORHOODを作れたかなって思っています。

T:まさにそれに尽きます。
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