機能的な腕時計からファッションアイテムに昇華された G-SHOCK の功績
G-SHOCKがいかにしてファッション/カルチャーシーンから愛される存在となったかを『Hypebeast』の視点で深掘り
世界中にコレクターが存在する耐衝撃ウォッチブランド〈G-SHOCK(ジーショック)〉は、これまでに多くの人々やさまざまなカルチャーシーンから長年支持され続け、現在も腕時計としての機能性とデザイン性を併せ持つ唯一無二の存在感を発揮するブランドとして、その地位を確立している。そこで本稿は、『Hypebeast』視点で同ブランドがいかにしてファッションやカルチャーシーンから愛される存在となったかを深掘りしていく。
1983年にファーストモデル DW-5000C ORIGINを発売して以降、独自の加工技術や耐衝撃構造を搭載したモデルを数多くラインナップし、タフな腕時計ブランドとしてのポジションを確固たるものとしてきた〈G-SHOCK〉。そしてそのデザイン性も同時に評価され、過去には〈CLOT(クロット)〉や〈Jordan Brand(ジョーダン ブランド)〉〈STÜSSY(ステューシー)〉といったアメリカを代表するストリートブランドとのコラボレーション、さらに〈NEIGHBORHOOD(ネイバーフッド)〉や「KRINK(クリンク)」〈STAPLE(ステイプル)〉 、Stash(スタッシュ)などのファッションブランドやカルチャー、アートシーンと密接な関わりを持ってきた。しかし、そもそも〈G-SHOCK〉は生みの親として知られる伊部菊雄が“トリプル10(高さ10メートルからの落下に耐える強度と10気圧の防水性能、10年間の電池寿命という)”の実現を目指して開発がスタートし、それから200回に及ぶ試作の末にオリジナルの“カーボンコアガード(耐衝撃構造)”を見つけ出し、機能性が問われるタフなシチュエーションで使える腕時計として発表された。つまり、元々ファッションやカルチャーシーンを意図したアイテムではなく、本来は“ワークウェアアクセサリー”として認知されていた。
そんな〈G-SHOCK〉は、日常ではあり余るほどの機能性が東京という都市のデジタルなムードをもつデザインに昇華され、ファッションやカルチャーシーンでも広く認知されていく。例えば、ブランド生誕35周年を記念したキャンペーンでは〈HUMAN MADE®️(ヒューマン メイド)〉を手掛けるデザイナーのNIGO®️(ニゴー)を起用したり、BTSのRMやG-DRAGON(ジードラゴン)、Lady Gaga(レディー・ガガ)、Justin beiber(ジャスティン・ビーバー)など錚々たるアイコンたちに愛用され、Eminem(エミネム)、A$AP Ferg(エイサップ・ファーグ)、Kid Cudi(キッド・カディ)などのヒップホップアーティストのシグネイチャーモデルも発売。さらに、1990年代初頭の映画『スピード』で主演の Keanu Reeves(キアヌ・リーブス)がDW-5600C-1V(スピードモデル)を着用して〈G-SHOCK〉はハリウッドデビューを果たし、1996年公開の『ミッション:インポッシブル』ではTom Cruise(トム・クルーズ)が海外モデルのDW290-1Vを腕に巻いたことで大きな話題となった。また、近年でも数多くの映画に頻繁に登場し、『アメリカン・スナイパー』ではBradley Cooper(ブラッドリー・クーパー)がDW-6600-1Vを着用、大ヒット作『ジュラシック・ワールド』のChris Pratt(クリス・プラット)はGA-700-1Bを身につけていた。
このように、〈G-SHOCK〉はファッションや音楽、映画などのシーンでも他にはない存在感を発揮しており、インラインモデルからコレクターが必ず手に入れたくなるような限定モデルなどを、今でもラインナップし続けている。そして2019年には、クラシックなDW-5000Cシリーズにインスパイアされたアナログ・デジタルディスプレイを搭載するGA-2100を発表し、昨年はフルメタルで話題のGM-B2100をリリースした。その中で常に進化を続け、独自の機能性とデザイン性を磨く〈G-SHOCK〉。同ブランドがファッションやカルチャーシーンから愛される理由や魅了をさらに知りたい人は、上記のビデオをチェックし、最新モデルの情報については公式サイトを訪れてみよう。