adidas が約1,690億円の損失を受けて Kanye West とまさかの再契約?
2023年の見通し発表では、回収したYEEZY製品を再利用しないことを示唆していたが
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先日からSNS上で奇妙な噂が流れている。なんと〈adidas(アディダス)〉が、Kanye West(カニエ・ウェスト)ことYe(イェ)と再契約を検討しているというものだ。
ネット上で拡散されているだけなので、根拠には乏しいが、先日〈adidas〉は回収した大量の〈YEEZY〉モデルが原因で、約12億ユーロ(約1,690億円)の損失見込みを発表している。要はKanyeを戻せば、それが一気に解決されるという算段だろうが、「adidasは、反ユダヤ主義やその他いかなる種類のヘイトスピーチも容認しません。Yeの最近の発言や行動は受け入れがたい。憎悪に満ちた危険なものであり、多様性と包括性、相互尊重と公平性という当社の価値観に反するものです」と排除した人間を、わずか4カ月後に再雇用というのは考えにくい。というか実際に起きたら〈adidas〉に対する世間の風当たりは厳しいものとなるであろう。
〈adidas〉は2023年の見通し発表の声明内で「今後、YEEZYの既存プロダクトを一切再利用しないことを決定した場合、それらの在庫を評価損として計上することになり、同社の営業利益は今年度さらに5億ユーロ減少することになる」と述べている。当初は〈YEEZY〉ロゴを排除して売り出すと見込まれていたが、公式声明で上記のように記載されている以上、そのプランは生きていないのかもしれない。しかし現在でもYEEZYモデルの需要は高いと思われ、筆者は先日までアメリカに出張していたのだが、現地では著名人を含めて、YEEZYスニーカーをいまだに着用してる人の姿をよく見かける。再販売が実際に行われれば、賛否両論となるのは目に見えているものの、仮に〈adidas〉のような大企業が、5億ユーロ相当の在庫を破棄したとなれば、それこそより大きな問題に発展しかねない。一種の進むも地獄、引くも地獄状態か。