米国でのマリファナ使用率がタバコのそれを上回ったことが判明
アルコールに関しても自分が酒飲みであると答えた米国人の平均的な割合は63%に

米調査会社「Gallup(ギャラップ)」が8月26日(現地時間)に公表したレポート “Americans and the Future of Cigarettes, Marijuana, Alcohol(米国人とタバコ、マリファナ、アルコールの未来)”によると、米国での大麻使用率がついにタバコを上回ったことが判明。これらの数字が逆転したのは、同社が調査を開始してから初めてとされる。
「Gallup」は1930〜1940年代から、米国人にタバコとアルコールに対する考え方を尋ねており、ここ最近の数十年間は、マリファナについても同様の質問を追加している。これらの継続的な調査の目的の1つは、これらの物質の使用頻度の推定値を更新することとされている。2022年7月に行った調査によると、アルコールが3つの物質の中で圧倒的に使用頻度が高く、米国人の約45%が過去1週間以内にアルコール飲料を飲んだことがあり、さらに23%がたまに飲むと答えている。また、3分の1が完全禁酒をしていることも分かった。アルコールの使用量はここ数年比較的一定しており、調査を始めた1939年以来、“自分が酒飲みである”と答えた米国人の平均的な割合は63%で、「Gallup」の最新の測定値である67%にかなり近い値に。
タバコの喫煙率は、1950年代半ばの45%をピークに、数十年にわたり着実に低下している。現在では、アメリカの成人の11%が喫煙者であると報告し、最低値を更新中。非喫煙者のおよそ10人に3人は、かつて喫煙していたと答えている。それに対して、現在マリファナを吸っていると答えたアメリカ人は2013年には7%だったが、2022年7月の測定では16%で、合計48%が生涯のある時点でマリファナを試したことがあると答えている。自己申告によるが、米国でのマリファナの使用は、過去半世紀で劇的に増加したのは確かで、この質問が初めて行われた1969年には、マリファナを試したことがあると答えた人はわずか4%だったという。それが今では48%になっている。現在マリファナを吸っていると答えたアメリカ人は、2013年には7%だった。
アルコール、タバコ、マリファナそれぞれに含まれる成分は、特定の生物学的反応を刺激し、使用者にポジティブで快楽的な効果をもたらすものの、このような快楽的な結果を考えると、なぜ3つの物質の使用量が増えないのか、と疑問に思うかもしれない。その答えは、アルコール、タバコ、マリファナによってもたらされるプラスの作用には、大きなマイナス面もあるという事実と結びついている。つまり米国人は、この3つの物質を使用することによる悪影響をある程度認識しているわけだ。
また、米国では医療大麻だけでなく、娯楽目的での大麻使用を合法化する州も増えているというのも現実である。タバコと大麻それぞれに対する市民の意識の変化などが、こうした消費行動に影響しているようだ。