水のあるところならどこでも住めるポッド型浮遊式コンドミニアムに注目
静かな電気モーターで海を移動し船酔いが起こらないような工夫もされている
まるで『007』の映画に出てくるような、水上に浮かぶ円形のポッド。こちらは“環境に配慮するリッチなノマド達のための船”を目指して作られた、ANTHÉNEA(アンセニア)という名のフローティング・コンドミニアムだ。
フランス人のYannick LITTOUX(ヤニック・リトゥ)によって開発されたANTHÉNEAは、静かな電気モーターで海を移動し、南向きの5つのソーラーパネルと2つの電気推進ポッドによって無限に浮遊することができ、未開の地を航行することができるという。好きな場所に着いたら、アンカーとスクリューを使ってゆっくりと時間を過ごすだけだ。
サステナブルな素材で作られているというカプセルの内部は、3つのリビングゾーンを備えている。ソファ、ミニバーと曲面で構成された家具を備えた“デイスペース”、半径2.2mの円形ベッドとバスタブを備える“ナイトスペース”、そして、“リラックスエリア”のラウンジバーという構成で、更に屋上には360度のルーフトップが備え付けられている。
このポッドにはソーラーパネルが搭載されているので、ある程度の自給自足が可能となっており、4人で過ごすのに十分なスペースがある。また、ラウンドしたボトム形状は表面張力の原理に基づいており、誰でも操縦することができ、さらに、安定したバラストと360度の水平線パノラマビジョンによって、船酔いが起こらないような工夫がされている。
モデルも数種類用意され、小さいものはプライベートコンドミニアムとして使い、大きいものは水上スパやレストランにも利用できそうだ。そのお値段だが、一番小さいポッド(直径9.4メートル)で36万5,000ドル(約4,980万円)、最も大きい最高級のポッドで73万ドル(約9,960万円)となっている。
考え方にもよるが、このUFO型フローティングマンションは、世界中の有名リゾート地のアパートやヨットを買うよりも安い、とも言えるかもしれない。ただし、日本で使用の場合、天候や潮の流れなど、港に停泊させるためのルールを熟知しておかないと、緊急時に多大な迷惑をかけることになるので、十分ご注意願いたい。このポッドの詳細とさらなる画像はANTHÉNEAの公式『Instagram』で確認しよう。