クリス・ポールの呪われた NBA プレイオフの歴史を振り返る
今年のプレイオフが最後のチャンスだった可能性も高いが……
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NBAウエスタンカンファレンス・セミファイナル第7戦でダラス・マーベリックスに敗れ、またも優勝に手が届かずシーズンを終えた無冠の帝王 Chris Paul(クリス・ポール)。そんなPaulは、行く先々のチームを常勝軍団に引き上げるも、プレイオフでは惜しいところまで行きつつ勝ちきれない。本稿では、もはや呪われていると言っても過言ではない彼の「NBA プレイオフ」の歴史を振り返ってみよう。
17年のキャリアのうち14シーズンでプレイオフに進出しているが、対戦成績は72勝70敗。内訳は「NBAファイナル」1回、カンファレンスファイナル1回、カンファレンスセミファイナル6回、ファーストラウンド6回となっている。いまだ記憶に新しい昨季のミルウォーキー・バックスとのファイナルは、先に連勝するのも、その後4連敗を喫して優勝を逃した。また、ヒューストン・ロケッツ在籍時の2017-18シーズンのカンファレンスファイナルもPaulファンにとっては悪夢だったであろう。Kevin Durant(ケビン・デュラント)とStephen Curry(ステフィン・カリー)を筆頭に反則級のスーパースター選手を揃えたゴールデンステート・ウォリアーズ相手に、3勝2敗とリードを奪うも、その第5戦でPaulは負傷して、残り2試合を欠場。最終的に4勝3敗でロケッツを下したウォリアーズはNBA制覇を果たしている。お次は2014-15シーズン。ロサンゼルス・クリッパーズを率いてカンファレンスセミファイナルに進出したPaul。James Harden(ジェームズ・ハーデン)擁する格上のロケッツが対戦相手だったが、最初の4戦で3-1と王手をかけ、カンファレンスファイナル目前まで行くも、その後の3連敗で姿を消した。
Chris Paulは既に37歳であり、本命不在とも見れる今年のプレイオフが最後のチャンスだった可能性も高い。が、1つ上のLeBron James(レブロン・ジェームズ)は今季も全く衰えを感じさせないプレーでリーグを席巻していたので、(筆者の個人的な見解だが)この先2年ぐらいは現在の水準でプレーできるのではないかと思う。来季以降のPaulの動向に要注目だ。