Bottega Veneta がマチュー・ブレイジーの手掛ける2022 ウィンターコレクションを発表
東京でも2日間にわたってスクリーニングイベントを開催
2月26日(現地時間)、イタリアで開催されたミラノ・ファッションウィークにて〈Bottega Veneta(ボッテガ・ヴェネタ)〉が2022 ウィンターコレクションを発表した。本コレクションは、昨年11月より同ブランドのクリエイティブ・ディレクターに就任したMatthieu Blazy(マチュー・ブレイジー)の手掛けるファーストコレクションであることから、発表前から大きな注目を集めることに。ショーの当日、英国人アーティスト Burialのアルバム『Antidawn』の楽曲が流れる会場には、女優のJulianne Moore(ジュリアン・ムーア)をはじめ、アメリカ版『Vogue(ヴォーグ)』の編集長 Anna Wintour(アナ・ウィンター)や同誌の英国版編集長 Edward Enninful(エドワード・エニンフル)、彼の師であるデザイナー Raf Simons(ラフ・シモンズ)、かつての同僚であり現在は〈ALAÏA(アライア)〉のクリエイティブ・ディレクターを務めるPieter Mulier(ピーター・ミュリエ)といったファッション界のキーパーソンたちが駆け付けた。また、本コレクションのスクリーニングイベントを2月27日(日)と28日(月)の2日間にわたって東京で開催。会場には三吉彩花や佐野勇斗、渡邊圭祐、松島花、LEXなど数多くのセレブリティーたちが来場した。
Matthieuは、今回のコレクションの制作に際し、「何がBottega Venetaを作るのか?」という命題を突き詰めた。完成した彼のファウンデーションコレクションには、「現在を現実化し、未来を呼び起こすために過去の上に築く」というブランドを根本的に探求することに対しての答えがある。ランウェイには、しなやかなヌバックに驚くほど写実的にプリントされたデニム、同じくヌバック素材のビジネスシャツ、卓越したクラフツマンシップが注ぎ込まれたバッグ KALIMERO(カリメロ)、イントレチャートのサイハイブーツ、イタリア人アーティスト Umberto Boccioni(ウンベルト・ボッチョーニ)が1913年に発表した彫刻作品 “空間における連続性の唯一の形態”から着想を得たシルエットのコートやジャケットなどが登場。また、各ピースに使用されたマテリアルにも注目したい。新しいウールフランネルから色が散りばめられたヘリンボーン生地、ボディに合わせて作られた三重プリントの織地、18世紀の織機を用いて作られ21世紀の合成繊維ジャージーに重ねられるリーバーレースの新しい解釈、特異なニットウェアまでさまざまなバリエーションを展開。ラグジュアリーと実用性を兼ね備えたコレクションピースは、全てイタリアの職人による伝統的な工芸を通じて実現したもの。Matthieuは今回のコレクションについて「Bottega Venetaは実用性を兼ね備えたレザーグッズを中心に取り扱っています。バッグはどこに行くときも共にあるという考えに基づいています。タイムレスなファッションさえも超越したスタイルであり、これは静かな力の一部です」と語った。衣服のストーリーと特徴は作り手と着用者によって探索されるが、それは動きや感情を含むやり取りでもある。彼のビジョンは使い捨ての要素を避け、単なるショーから距離を置くことによって、最終的には見るよりも感じる“静かな力”という、より私的な喜びに繋がるコレクションを披露した。
また、本コレクションのキーアイテムであり、ランウェイのオープニングを飾った新作バッグ KALIMEROが早くも登場。イントレチャートへの新しいアプローチとして誕生したこのバッグは、完全に手作業で編みこまれており、縫い目が存在しないのが大きな特徴。実用性とラグジュアリーを両立する職人技の結晶でありながら、さまざまな用途をもち、カジュアルに使用することができる。〈Bottega Veneta〉の新しいアティテュードを象徴するKALIMEROは、現在同ブランドの公式オンラインストアにて期間限定でプレオーダーを受付中。カラーはバローロ、コブ、ボーン、バターの4色が展開され、価格は87万4,500円(税込)となる。