Audi の電気自動車 e-tron シリーズから初のハイパフォーマンスモデルが登場
フロントに1つ、リアに2つの計3モーターを搭載
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ドイツの自動車ブランド「Audi(アウディ)」が、電気自動車である“e-tron / e-tron Sportback(eトロン/eトロン・スポーツバック)”シリーズに、初めてのハイパフォーマンスグレードとなるSモデル “e-tron S / e-tron S Sportback(eトロンS/eトロンSスポーツバック)”を追加導入すると発表。
新型 e-tron / e-tron Sportbackはバッテリー総容量95kWhで、ベースモデルの前後1基ずつ、計2基に対して、フロントに150kWのモーターを1基、リアに132kWのモーターを2基の計3基の駆動用モーターを搭載。システム最高出力370kW、最大トルク973Nmを発揮する。ブーストモードでの0-100km/h加速は4.5秒と圧倒的な動力性能を実現しながら、一充電走行距離は415km(WLTCモード)となっている。
e-tron / e-tron Sportbackの技術的なハイライトは、電動トルクベクタリング機構を搭載するクワトロシステムだ。通常走行時は効率を高めるためリアモーター2基で駆動。ドライバーがより多くのパワーを求めた際、あるいは天候や路面状況に応じて、フロントモーターが作動し四輪駆動となる。リアにある2基のモーターは、左右独立してホイールに駆動力を伝達することが可能で、従来のリアスポーツディファレンシャルの機能を果たし、より俊敏で自然なハンドリング特性を実現し、旋回性能を向上させているという。
エクステリアは、Sモデル専用デザインの前後バンパーや、アルミニウムルックのエクステリアミラーハウジング、リアにはスポイラーリップや幅広のディフューザーインサート、20インチのアルミホイールを装備。ボディサイドにはセレナイトシルバーのパネルを配し、さらにベースモデルに比べて左右それぞれ2.3cmずつ張り出したホイールアーチが、Sモデルの力強いイメージを表現している。ホイールアーチに刻まれたスリットや独自のシングルフレームグリルが、空力性能への影響を最小限に抑制し、Cd値はベースモデルと同等のSUVタイプが0.28、スポーツバックは0.26となっているとのこと。
また、100万個のデジタルマイクロミラーを5000分の1秒単位で制御することで、高精細な光を路面に照射することが可能な、デジタルマトリクスLEDヘッドライトをオプションとして初採用。周囲を走行する車両への配光を正確にカットすることで照射範囲を広げ、夜間のドライブをより快適にするという。さらに、自らの走行レーンを明るく照らすレーンライトや、車線内の自車位置を示すオリエンテーションライトにより、安全に車線内に留まることをサポート。カミングホーム/リービンクホーム機能使用時には、シグネチャーライトに加え、車両前方の壁や路面に5種類のアニメーションが投影可能に。
これらのモデルは、全国の「Audi」e-tron取扱正規ディーラーにて4月初旬以降に販売開始予定。価格はe-tron Sが1,398万円、e-tron S Sportbackが1,437万円(税込)となる。なお、発売に先立って、3月26日(土)からe-tron Sに焦点を当てた“Audi e-tron Lineup Fair”を開催。e-tornモデルとして初となるイベントでは、今回新たに加わったe-tron / e-tron Sportbackをはじめ、Q4 e-tronなど、「Audi」の全てのEVを展示する予定とのこと。詳しくについてはこちらで確認しよう。