韓国代表 パウロ・ベント監督に主審がまさかのレッドカード
不運の幕切れでガーナに破れる

11月28日(現地時間)に行われた「FIFAワールドカップ カタール2022」グループHの第2節で韓国とガーナが対戦した。
前半24分にガーナ代表DF Salisu(サリス)が左足で押し込み、さらに34分にはMF Kudus(クドゥス)が頭で合わせ2点目を追加。ガーナが圧倒的有利の状況で後半に入るが、ここから韓国が攻勢に転じ、FW 曺圭成(チョ・ギュソン)の2ゴールで2−2の同点に追いついた。
しかし後半23分、ガーナ代表MF Kudusに再びゴールを決められ韓国は1点リードを許す展開。それでも諦めない韓国代表は後半のアディショナルタイム、まさにラストミニッツと言えるプレーでコーナーキックのチャンスを得たと思いきや、ここで主審のAnthony Taylor(アンソニー・テイラー)は無情にも試合終了の笛をピッチに鳴り響かせた。
これに韓国代表を率いるPaulo Bento(パウロ・ベント)監督はすぐに主審へ詰め寄り猛抗議。Anthony主審はそのBento監督に対し、なんとレッドカードを提示。接戦にもつれ込んだ好ゲームに水を差す判定として物議を醸しているが、その姿はこちらのように国際映像にも映し出された。
Anthony主審は英プレミアリーグ所属で、ワールドカップでの審判に加わるのは今回が初。しかしこの伏線は以前にもあったようだ。韓国メディアは約2年前にAnthony主審が同リーグのトッテナム・ホットスパーズ所属 孫興民(ソン・フンミン)選手を対チェルシー戦で退場させたことがあるという“悪縁”を試合前に紹介。そして今回の試合ではガーナ選手のハンドが疑われた前半24分の先制点や、Bento監督のレッドカードで「Anthony主審は再び韓国サッカーの嫌な思い出の人物になった」と報じた。
Bento監督のすぐ横にいたとされるSergio Costa(セルジオ・コスタ)アシスタントコーチは、彼は主審に不適切なことは何も言っていないと審判側を非難。「レフェリーが両チームに下した判断は全く異なるものだった。前半の終わりには、ガーナに非常に似た状況のプレーを許した。そして後半の終わりには、同点に追いつくための最後のチャンスであるコーナーキックを得たが、審判はそれを奪ってしまった。Bento監督は感情的な人間で、最後の一滴まで自分達のプレーを守ろうとする。公正さが欠けていたことが人間の反応につながるので、彼の反応はみんな理解している」と答えている。
この敗戦により、韓国はグループHの最下位となり、Bento監督なしで12月2日(現地時間)に行われるポルトガルとの重要な最終戦に挑むことになる。この悔しさをバネにして挑む韓国代表の巻き返しに期待しよう。