東京都が FIA Formula E 世界選手権開催に向けた契約締結を発表
国際展示場である『東京ビッグサイト』周辺での開催を目指す

化石燃料を使用しない電動のフォーミュラカーによるレースで、2014年9月から開催されている「Formula E(フォーミュラ E)」の東京での開催締結が発表された。「FIA(国際自動車連盟)」公認の世界選手権のラウンド開催に向けて前向きな一歩を踏み出した形だ。
このレースは「FIA」からの承認が得られることを前提とされるが、予定通り進めば2024年春に日本最大の国際展示場である『東京ビッグサイト』周辺での開催を目指し、「Formula E」と東京都が協力関係を構築することになる。
都市部の大気汚染対策となるEVの普及促進を狙い、レースは世界各地の大都市や有名リゾート地の市街地コースで行なわれている。シリーズは秋に開幕し、年をまたいで年間10戦程度が行なわれ、その人気は年々高まっている。
シリーズ開始当初はどのチームも「Spark-Renault(スパーク・ルノー)」SRT 01Eと呼ばれる専用マシンを用いたワンメイクレースとして実施され、F1関係者などから「くだらない」「これはモータースポーツではない」「誰も電気自動車でのレースを見たいとは思わない」などと酷評されていた。しかしシーズンを追うごとにマシンの精度および性能が上がり、またパワートレインの開発が自由化されたことからレーシングモデルで名を馳せるメーカーからの参戦が相次ぎ、現在では「Jaguar(ジャガー)」、「Mercedes(メルセデス)」、「Nissan(ニッサン)」、「Porsche(ポルシェ)」を始めとする11チームがエントリーしている。また先頃、「McLaren(マクラーレン)」、「Maserati(マセラティ)」も2023年シーズンから「Formula E」に参戦することが発表されている。
環境への負荷が少ないとされるEVは、このところ目覚ましい発展とマーケットシェアを拡大しているが、この「Formula E」が東京で開催されることで日本におけるEVの環境整備が大きく前進するきっかけになるかもしれないので、開催が実現することを期待しよう。