ノースフェイスとフューチュラの訴訟問題は解決していなかった

UPDATE（2021/7/30）：下記、Futura弁護サイドの投稿を受けて〈THE NORTH FACE〉が再び公式声明を発表した。その冒頭で、「THE NORTH FACEはFuturaに対して訴訟を開始していません。この訴訟を起こしたのはFuturaと彼の弁護士です」と明言し、前回の声明にもあったように2019年秋から法廷外で解決する術を模索していたという。これには、アーティストやクリエイティブコミュニティをサポートする非営利団体への寄付、将来のコラボレーションの提案などが盛り込まれていたそうだが、Futuraサイドに受け入れられなかった旨が述べられている。

ORIGINAL（2021/7/29）：“FUTURELIGHT”を巡って裁判沙汰となっていた〈THE NORTH FACE（ザ・ノース・フェイス）〉とFutura（フューチュラ）。先日〈THE NORTH FACE〉サイドが公式声明にて問題となっているロゴの使用中止を発表していたが、事態は解決に向かっていなかったようだ。

Futuraを弁護するアメリカ・カリフォルニアの弁護士事務所「Gluck Law Firm P.C.」によれば、〈THE NORTH FACE〉はFuturaにAtomロゴの商標権が帰属しないと主張する申し立てを行なっている模様。その根拠は、以前にFuturaの投稿でも示されていた「いくつかの異なるバージョンでもAtomモチーフを描いているため、モチーフに対する権利を持たない」とし、「Gluck」が訴訟の撤回を求めたが拒否されているようだ。もし〈THE NORTH FACE〉サイドがこの訴訟に勝利すれば、Futuraの商標権が奪われるだけでなく、他の企業がロゴのバリエーションを複数持つアーティストやデザイナーに対して、この判例を利用する可能性があると危惧している。