ニューヨーク・ブロンクスでヒップホップ・ミュージアムの建設がスタート
Grandmaster Flash、LL Cool J、Nasらが集い着工を祝う
(諸説あるが)1973年にニューヨーク・ブロンクスで生まれヒップホップが2023年で誕生50周年を迎えることを記念し、始まりの地であるブロンクスに『Universal Hip-Hop Museum(ユニバーサル・ヒップホップ・ミュージアム)』が建設されることが決定したのが2019年。それから新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響もあり着工まで時間がかかっていたが、5月20日(現地時間)にようやく建設がスタートした。
『Universal Hip-Hop Museum』はヒップホップの歴史を後世に伝えるため、黎明期のレジェンド Kurtis Blow(カーティス・ブロウ)が中心となって計画。1973年8月11日にDJ Kool Herc(DJ クール・ハーク)がブレイクビーツを開発したイベント “back-to-school jam”の開催地だった50 East 150th Streetに位置し、巨大複合施設の一部(1〜2階)としてオープンする予定だ。
着工式には金銭面でサポートしているLL Cool J(LL・クール・J)やNas(ナズ)をはじめ、Grandmaster Flash(グランドマスター・フラッシュ)、Fat Joe(ファット・ジョー)、Naughty By Nature(ノーティー・バイ・ネイチャー)、Lil’ Kim(リル・キム)、Slick Rick(スリック・リック)ら東海岸の大御所たちが集結。LL Cool Jは建設に際し、以下のようにコメントしている。「当時の若い黒人男性は、ほとんどがパトカーに乗せられて頭を下げているような俯いた表情だった。だがヒップホップは俺たちになんでも可能だと思わせてくれた。若い黒人男性が力を発揮しているのを聞いたのは、ヒップホップが初めてだ。『何者かになることは可能なんだ』と感じた初めての出来事だよ」
『Universal Hip-Hop Museum』のオープンは、当初2023年中を予定していたが先述の通り新型コロナによる遅れから2024年にずれ込むとのこと。それまでにはパンデミックが収まり、自由に訪問できるようになっていることを願いたい。