オークション直後に裁断された Banksy の “Love is in the Bin” が史上最高額の約29億円で落札
わずか3年で価値が約16倍に急騰

ここ数年、一般層の間で認知度が急上昇している覆面アーティスト Banksy(バンクシー)。その引き金となったのは、2018年10月に『Sotheby’s(サザビーズ)』でオークションにかけられていた作品 “Girl With a Balloon(少女と風船)”が落札直後にシュレッダーで裁断された事件だろう。
104万2,000ポンド(約1億5,800万)で落札された“Girl With a Balloon(少女と風船)”はその後、“Love is in the Bin(愛はゴミ箱の中に)”へと改題。幾つかの美術館で展示されたのち、落札した匿名の女性コレクターによって保管されていたが、先日お伝えした通り、10月14日(現地時間)に再び『Sotheby’s』のオークションに登場。落札予想価格は400万~600万ポンド(約6億800万~約9億1,300万円)と見られていたが、それをはるかに上回る1,858万ポンド(約29億円)で落札された。これは、今年3月に落札された“Game Changer”が記録していた1,675万ポンド(約26億円)を超えるBanksy関連の作品として史上最高額で、落札したのは匿名のアジア人収集家だという。
投資観点ではわずか3年で価値が約16倍に急騰したので大成功と言えるが、Banksy本人は一連の件をどう思っているのだろうか……。