Stay Home Snaps:平田春果
“Stay Home Snaps”の最新回は『Big Love Records』を運営する平田春果が登場
Stay Home Snaps:平田春果
“Stay Home Snaps”の最新回は『Big Love Records』を運営する平田春果が登場
政府による緊急事態宣言を受け、現在多くの都道府県や地域において、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)拡大防止のための外出自粛が呼びかけられている。様々な企業やブランドなどが、“おうち時間”を有意義に過ごすための施策やメッセージを発信している中、我々『HYPEBEAST』では、ストリートスナップならぬ“Stay Home Snaps(ステイホーム・スナップ)”という新企画を開始。これは、『HYPEBEAST』と縁のあるファッションを中心とした業界関係者の自宅写真と共に、外出自粛中の過ごし方やアドバイスをQ&A形式で伺うもの。今回は、『Big Love Records(ビッグ・ラブ・レコード)』の運営、『GR8(グレイト)』のPR、いけばなアーティストとしての活動など、多方面で活躍する平田春果が愛犬のアレックスと共に登場。
日々のルーティンを教えてください。
起きてまずはざっとメールのチェックをして、その日の仕事のスケジュールをある程度組み立てます。それから愛犬アレックスの散歩、食事からスタート。その後パソコンを開いて仕事を開始。アレックスの邪魔が何度も入るのですが、本を読んだり、デザインのリサーチをしたり、文章を書いたり、友人に連絡したり、テレビを観ます。それからもう一度散歩、食事。仕事。寝る前にはgronのCBDオイルを含んでからSteven Halpern(スティーブン・ハルパーン)のアルバムを聴いて眠ります。
自宅で仕事をされる際、お気に入りのスペースはどこですか?
部屋の隅にある丸テーブル。そしてヨギボーの上です。気分転換のために庭に簡易のテーブルを置いて仕事もするようになりました。
自宅ではどのような服装で仕事をされていますか?
この世界の価値基準は一変しました。もう2020年1月以前の状況に戻ることはありません。けれども自宅が拠点になるからと言って、あまりにもリラックスし過ぎたスタイルではこれまでの自分と乖離し過ぎてしまうので、誰に会わなくとも友人たちが心を込めて創った服は着ています。今後ファッションの価値というものが大きく変化することになると思いますが、どんなときでも素晴らしいコミュニティ、音楽、文化、芸術を伝え、広め続けることが自分自身の役割だと思っています。
外出自粛のなか、食事はどうされてますか?
グルテンフリーでペスカテリアン(卵、乳製品、魚は食べるが肉は食べない)なので、元々外食がしづらいこともあり、これまでと変わらず玄米を炊いて納豆、野菜やお魚のおかずを自炊しています。グルテンフリーの麺類やパン、粉類も基本的に買い置きしてあるのですが最近はパンケーキが好きで、良く作ります。仕事をしながらでも煮物などを煮ておけるので、凝ったものも作るようになりました。日常的に通っているベジタリアンやヴィーガンレストランのテイクアウトや宅配にも助けられています。わたしはグルテンアレルギーではなく過敏症で、小麦を含む食べ物で胃腸の働きが急低下し、動くのが困難な時もあります。目に見えない症状なので、災害も多い日本に暮らす身として自分自身で非常食等はある程度備蓄しておかなくてはいけないと痛感しました。そういった方が近くにいる場合、どうやって手を差し伸べることができるのか。行政に頼るばかりでなく、それも考えておかないといけないと思いました。
行動が制限されている状況ですが、どうやって心のゆとりを保っていますか?
家で過ごす時間が増えたことは、実は喜びです。高齢の両親に万が一のことがないよう、接点は極力減らしていますが、それでもお互いを深く思いやる気持ちを再確認できています。アレックスもとても嬉しそうで、表情が柔らかくなって来たように感じます。家族がずっと自宅にいる喜びで犬がしっぽを捻挫してしまったという海外のニュースを読んで、とても微笑ましく思いました。もちろん命の危機、経済面で世界が不安の中にいます。しかしわたしにはこの新型コロナウイルスが、人々の暮らしを見直すために地球が送ってきているメッセージに思えて仕方ありません。様々なものが明確化、浄化、淘汰されていくのではないでしょうか。概念というものの二極化が進むと思います。マスクを付けること、手洗いうがい、外出自粛をすること、人との距離を保つこと。これは同じ地球を共有する同士、他人を不快/不安にさせないための、責任であり、とても簡単な思いやりです。スーパーの外で家族の買い物が終わるのを待っている方々もいれば、家族全員で店内に押しかけている人達もいる。とてもわかりやすいです。元々出歩くのも好きではないし、会いたいと思う友人も東京には数える程しかいません。気の置けない友人とは、物理的な距離のせいで年に数度しか会えないことが大前提なので、テキストやface timeで毎日連絡を取っているという習慣に変化がないというのは、ラッキーかなと思います。ただ、制限されている習慣もあります。いけばな草月流の師範の資格を取得したばかりなので、一層精進するつもりが、お稽古や展覧会ももちろん中止ですし、GR8にいけさせてもらっている作品の製作もできません。お花屋さんを応援する意味でも、花を買い、手習いのためなるべく毎日自宅でいけています。また、マシンピラティスにももちろん通えなくなってしまったので、週に1度自宅でもできるレッスンをオンラインでしていただいています。制限されているとはいえ、日本はまだ自由度が高いので、他人も自分も感染させないという責任感を持ちながら、これまでの自分のリズムは崩さないようにしています。緊急事態宣言解除後の世界に備えておかなくてはなりません。
現在、聴いている音楽や観ているテレビ番組/映画などを教えてください。
Big Love Recordsの最新入荷が中心ですが、とりわけJohn Carroll Kirby(ジョン・キャロル・カービー)、Yves Tumor(イヴ・トゥモア)など。それに加え友人たちがふいに送ってくれるプレイリストや、ミックスも聴いています。普段は観られない時間帯の再放送のドラマや、アイドル番組はこれまでと変わらず、いつも以上にバラエティ番組を観ています。今回の状況に置かれて以来、あまりにも変えねばならないこと、頭の中の整理が必要なため、シリアスな映像に触れる余力は残っていないようで、映画やドキュメンタリーは一度も観ていません。
これまでの“Stay Home Snaps”はこちらからご確認を。