Tyler, The Creator が“ベスト・ラップ・アルバム賞”を受賞するもグラミーに苦言を呈する

グラミー賞を主催する「Recording Academy」を非難するコメントを残す

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「俺の人生の目標はグラミー。ママや俺の親友たちも授賞式に出席してくれたらいいな」

2009年12月25日にリリースされた自身の最初のミックステープ『Bastard』で、Tyler, The Creator(タイラー・ザ・クリエイター)はこう歌った。それから10年の歳月を経て、Tylerは自身5枚目のアルバム『IGOR』を引っさげ、グラミー賞の“ベスト・ラップ・アルバム賞”を受賞。もちろん授賞式には希望通り、彼の母親、さらには親友のJasper Dolphin(ジャスパー・ドルフィン)の姿があった。キャリア3度目のノミネートで遂に人生の目標を達成し、その受賞スピーチでは周囲への感謝の言葉を述べたTyler。しかし、舞台裏で行われた取材では、グラミー賞を主催する「Recording Academy(レコディング・アカデミー)」による音楽ジャンルの区分に対して批判の姿勢を見せた。

「自分が作った音楽がこうして世界中に認知されることにはすごい感謝しているけど、一方で俺たちみたいにジャンルレスな音楽をやっている奴らにとって最低なことでもある。彼らはいつもそういったアーティストを“ラップ”や“アーバン”のカテゴリーに分類する。俺は“アーバン”ていう言葉が嫌いだ。これは単にNワードをポリコレ的に言い換えた言葉だ。だから今回ノミネートされたことを知った時、なんで俺たちはポップには入れないんだ?と思ったよ。ノミネートを皮肉なお世辞のように感じる自分がいたんだ。まるで、ゲームをしたがっている小さな子供に使えないコントローラーを渡して、その子を黙らせ、いい気分にさせるみたいなね。俺もこの子供みたいな気分になった。この受賞の半分は、バックバンドへの賛辞だと感じている。ただ一方で、自分が作ったアートがこういったレベルで認められることには非常に感謝しているよ」

グラミー賞直前の土曜夜に開催される恒例イベント「プレ・グラミー・ガラ」において、“Diddy(ディディ)”ことSean Combs(ショーン・コムズ)も同様に、グラミー賞を主催する「Recording Academy」を非難し、「黒人音楽はグラミーから尊敬されたことはない」といったコメントも残している。また、過去にはKanye West(カニエ・ウエスト)やJAY-Z(ジェイ・Z)が、人種差別を理由に授賞式のボイコット騒ぎを起こしている。今回のTylerによる批判も含めて、グラミー賞の価値が問われているのではないだろうか。

第62回グラミー賞各アワードの受賞者もあわせてチェックしておこう。

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Alberto E. Rodriguez/Getty Images
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Soma Takeda
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