日本酒の歴史と文化を継承しながら未来の風景を発信する下タ町醸し室 HIKOBE

まちのリビングルーム的機能を持ち、村全体にモノ・コト・ヒトの流れを生む、「福禄寿酒造」が運営するマイクロパブリックネットワークの中心拠点

デザイン
6,953 Hypes

仕事場や居住環境としての実用性や機能美はもちろんのこと、『HYPEBEAST』は“建築”にプロダクトとしての純粋な美しさを感じ、時にクリエイティブな人々の創造性を刺激するものと考えている。本稿でご紹介するのは、「SUGAWARADAISUKE建築事務所」が建築設計した『下タ町醸し室 HIKOBE』。日本酒玄人たちからも高い評価を受ける一白水成を醸す秋田県「福禄寿酒造」が運営するこのスポットは、日本酒を醸す風景に埋め込まれた歴史と文化を継承し、この町らしい未来の風景を発信する地域拠点である。

複数回の増築で複雑化した既存建物を減築し、三角庇と開閉するビックドアによるマイクロスケールの増築を行うことで機能性と耐震性を確保した2階建ての建築物は、極寒期に風除室として機能するこの半屋外空間によって、表通り・裏庭・酒蔵・朝市通りをつなぎ合わせる歩行ネットワーク賑わいを創造することに成功。また、室内の設計面では、既存の木下地や欄間、使いこまれた建具や家具などと、新設される部材や素材を一体的に扱うことで、時間の中で成熟された価値とこれから積み重ねられる価値が同居するデザインを実現している。一階はショッピング&エキシビションスペースに加えて、利き酒などを楽しむことのできるコミュニティーバーを用意。また、螺旋状の階段を登ると、用途に応じて表情を変える柔軟性に富んだイベントスペースが広がっている。

まちのリビングルーム的機能を持ち、町内外の老若男女が自由に集い、留まることができるこの空間は、本計画周辺をつなぐだけでなく、村全体にモノ・コト・ヒトの流れを生むマイクロパブリックネットワークの中心拠点として無限の可能性を秘めていると言っても過言ではない。

ホームページでは現地のリアルな日常を伝える“HIKOBE Diary”なども公開されているので、日本酒愛好家の方は是非こちらを覗いてみてはいかがだろうか。

この機会に、『HYPEBEAST』がお届けするその他の建築&インテリア情報もあわせてご確認を。

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