samuel zelig 2025年春夏コレクション
アンティーク、ホテル、サーカス、イヤーブック、架空の生き物からそれぞれ着想を得て制作






















デザイナーのジョナサン・レヴィット(Jonathon Levite)とメリッサ・マルセラ(Melissa Marsella)による米ロサンゼルス発の〈samuel zelig(サミュエル ゼリグ)〉が、2025年春夏コレクションのルックブックを公開。
〈samuel zelig〉は、1930年代から1950年代のアメリカのスポーツウェアやワークウェアを着想源としたデザインが特徴的なファッションブランド。当時の衣服に用いられたディテールを再現しながらも、現代の縫製や染色技術でアップデートすることで、ワークウェアの意味を再定義することを目標としている。毎シーズンのアイテムに落とし込まれた刺繍やパッチワークは、すべてジョナサンとメリッサによるオリジナル。古きアメリカの歴史や文化といった要素に着目し、敬意を払いながらも独自の解釈でグラフィックを描いている。
今季のデザインは、アンティーク、ホテル、サーカス、イヤーブック、架空の生き物からそれぞれ着想を得て制作。アンティークからは〈samuel zelig〉のふたりが魅力に感じるモチーフを厳選し、それらのイラストを刺繍で落とし込んでいる。第2のインスピレーション源となるのは、ホテルを題材とした『グランド・ブダペスト・ホテル』『シャイニング』『アイズ・ワイド・シャット』の3作品。各アイテムのデザインは、これらの映画に共通する装飾的で独特なインテリアや、美しく構築された構図が出発点となっている。また、本コレクション内では、ブランドの最初のスタジオに由来した、架空のホテル『St. Denis』を想像。このホテルに存在するかのようなキャラクターやオブジェを、モチーフとして取り入れている。また、サーカスは、過去に発表した“Gallery”シリーズのスタイルに、新たに19世紀から20世紀にかけてのサーカスの写真やアイコノグラフィをミックス。当時のサーカス団の団員たちが、自ら衣装をカスタマイズし旅を続けていたことからインスピレーションを受け、そのストーリーを各アイテムに表現している。4つ目には、1930年代から1950年代の多数のイヤーブックをセレクト。それらに綴られた、ユーモラスな落書きやインサイドジョーク、コラージュされた写真などから、オリジナルのマスコットや紋章をデザインし、各アイテムに落とし込んでいる。ラストに挙げられるのは、カリフォルニア・カルバーシティにある『ジュラシック・テクノロジー博物館』で展示されている、“動物の奇形”に関するドキュメントだ。これらに記されている、幻想的な生き物や植物の精巧なイラストなどをもとに、刺繍をあしらっている。
〈samuel zelig〉2025年春夏コレクションは、2月より各取扱店舗にて順次販売開始予定となる。
ブランド:samuel zelig
シーズン:2025年春夏