GALLERY DEPT. 創立者 Josué Thomas が語る“時代を超越する”デザインとは | Intervews
彼自身が古着のリメイクをベースにアイテムを制作する理由や、〈UGG®︎〉とのコラボコレクション第2弾について伺った
〈HTC(Hollywood Trading Company:ハリウッドトレーディングカンパニー)〉など、名だたるブランドでデザイナーとして活躍した経歴を持つジョズウェ・トーマス(Josué Thomas)率いる米ロサンゼルス発の〈GALLERY DEPT.(ギャラリー デプト)〉。故ヴァージル・アブロー(Virgil Abloh)やMigos(ミーゴス)のメンバー、レブロン・ジェームズ(LeBron James)、ケンドリック・ラマー(Kendrick Lamar)らセレブリティが愛用する本ブランドは、“再利用”と“再構築”をテーマに、古着をリメイクして持続可能なアイテムを生み出している。
そんな本ブランドが、このたび〈UGG®︎(アグ®︎)〉とのコラボコレクション第2弾をリリースした。本稿では、同コレクションを生み出したジョズウェ・トーマスと〈UGG®︎〉へのインタビューを敢行。彼自身が古着のリメイクをベースにアイテムを制作する理由や、今回のコラボレーションのテーマなどについて伺った。
Hypebeast : まず、古着のリメイクをベースにGALLERY DEPT.を立ち上げた理由について教えてください。
ジョズウェ・トーマス : たくさんの素材を使って遊びながら表現することが好きなのです。着古した布には、経年変化ならではの美しさがあります。私は、その素材感を際立たせて強調することに喜びを感じます。
ご自身が手掛けるデザインのルーツは何だと思いますか?
時代を超越したもの。誠実さ。そして、曖昧さと色彩。
時を超えて長年着用できる、ということをとても重要としていらっしゃるように感じますが、どのような思いがあってそれを大切にしてらっしゃるのでしょうか?
素晴らしい製品は、時が経つにつれて良くなっていくはずです。 豊かな歴史があるものは、それを目で見るだけで感じることができます。偽りがありません。製品が得てきたストーリーや忠誠心が見え、それが美しいものだと理解できます。近年は、あらゆるものが使い捨てになってきている。人々は流行を追い求めてお金を浪費していますし、それは環境にも悪影響を与えていると考えます。
これまで、Off-White™️ x Chrome HeartsのデニムやMigosのマーチコレクション、Lanvinとのカプセルコレクションなど、さまざまなコラボレーションを手掛けてきていますが、コラボレーションをする上で意識していることは?
コラボレーションのほとんどは、私が築いてきた真摯な人間関係から生まれています。既になんらかのつながりがあるものに取り組むことで、私たちが実現したいと思うエキサイティングなアイデアへと進化します。それもまた素晴らしいものです。そして私たちは、誰かが 「どうして自分はそれを思いつかなかったんだろう?」と思われるようなものを作ることを特に意識して制作に挑んでいます。
UGG®とのコラボレーション第2弾となる今回のコンセプトとテーマを教えてください。
第2弾は、オブジェ・ド・アート(芸術価値のある美術品)を私なりに解釈しました。 デザインと機能の交差点です。このバランスがうまく取れれば、これらは時を超えて愛されるアイテムとなるのです。
UGG®のブーツをオブジェ・ド・アートとして解釈すべく、特にこだわった点はなんですか?
私が作るものはすべてアートであると考えています。
環境に配慮した素材を掛け合わせているとのことですが、1足1足のデザインも異なるように制作しているのでしょうか?
100%そうと言えます。デザインの多様性は素材が得てきたストーリーの体現です。その1つ1つが作品となり、展覧会のように素材を物語るのです。
1ペアのブーツにどれくらいの量のデニムやリサイクルされたバッグが使われましたか?
UGG®︎ : Canvas Bootは、余剰となったキャンバスバック1つにつき1ペアが作られており、Canvas Tasmanは1つのバッグで2ペアが作られています。また、Denim Bootは、デニムを縫い合わせたブランケットから作り上げられるなど、すべてのペアがユニークなアイテムへと仕上げられています。
サステイナブルな素材を選ぶにあたり、特に重要視していることは何ですか?
まず私にとって最も重要なのは、素材の見た目と質感です。その要素に私自身がつながりを持つ必要があります。その次に品質。その素材は長持ちするのかなど、経年変化によってどのように見た目が変わっていくのかを重要視しています。