été の庄司夏子が“アジアのベストレストラン 50”で日本人として初となる最優秀女性シェフ賞を受賞
これで日本人女性として初となる“世界のベストレストラン 50”関連の個人賞で3冠を達成
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été の庄司夏子が“アジアのベストレストラン 50”で日本人として初となる最優秀女性シェフ賞を受賞
これで日本人女性として初となる“世界のベストレストラン 50”関連の個人賞で3冠を達成
『HYPEBEAST』読者には〈Girls Don’t Cry(ガールズ ドント クライ)〉とのコラボレーションが記憶に新しいであろう、東京のイノベーティブレストラン『été』。このたび、オーナーシェフの庄司夏子が、2022年度版“アジアのベストレストラン 50”にて、日本人として初めて“アジアの最優秀女性シェフ賞”を受賞することが明らかとなった。
3月29日(火)に、バンコク、香港、東京とアジア3都市で同時開催される予定の“アジアのベストレストラン 50”。庄司氏の受賞する“アジアの最優秀女性シェフ賞”は、アジアの外食産業にポジティブな影響を与えたロールモデルとなる女性を讃えるために設けられた。“アジアのベストレストラン 50”のコンテンツ・ディレクターのWilliam Drew(ウィリアム・ドリュー)は、庄司氏の受賞について次のようにコメント。「庄司夏子シェフのエレガントな料理は、彼女の完璧主義、細部へのこだわり、クリエイティブ な視点を見事に表現しており、アジアの最優秀女性シェフ賞にふさわしいものです。庄司シェフは、季節感の理解と、ファッションとガストロノミーを融合させる才能を持っており、彼女が創造する料理は、日本料理の芸術性を内包しています」
庄司氏は、2020年に日本人女性初の“アジアのベストペストリーシェフ賞”に、2021年に次世代を担う世界の若手飲食関係者を対象にしたアワード “50Next”にも選ばれており、今回の最優秀女性シェフ賞によって“世界のベストレストラン 50”関連の個人賞で3冠を達成したことに。これは日本人女性として初の快挙。今回の受賞を受けて、庄司夏子は以下のように想いを語っている。
まさに、長年の目標が達成できました。特に今回、本来の仕事である料理人として認められたことを、とても嬉しく思います。開業当初、若い女性ということで信用力もなく、充分な資金もなかったため、誰も雇うことができませんでした。そこで『一人で作れて、誰が見ても私のクリエイションとわかるものを』と考え、アイコニックなケーキを生み出したことが、成功への第一歩となりました。日本における女性オーナーシェフは非常に限られていますが、戦略を立てることで、女性であっても、若くても、資金がなくても、夢をかなえ、認めてもらえるということを、この賞は証明してくれました。より多くの若い世代が、この仕事の魅力に気づいてくれることを願っています。
幼い頃から職人仕事に惹かれて来た庄司は、食とファッション、アートの根本を支える手仕事に目を向け、Hermès(エルメス)やCartier(カルティエ)などのハイブランドや、村上隆、TOMO KOIZUMIをはじめとする、アーティストやデザイナーとのコラボレーションを行い、食とアート、デザインの架け橋となることで、年々後継者が少なくなりつつある日本の職人技の素晴らしさを、複合的に世界に伝えたいと考えています。
また、若い世代に夢を与えるべく、母校である駒場学園高等学校で教鞭をとるのみならず、海外のトップシェフの間では必要不可欠と捉えられている、SDGsの大切さを伝える取り組みも行っています。昨年は、母校にバイオ式の生ゴミ処理機を導入、調理実習で出た生ゴミを液肥にし、生徒たちが野菜などを育てる農園の肥料として使用する、循環型農業の取り組みを通し、これからの時代の世界基準のシェフに欠かせない、サステナブルな視点を持った次世代の育成も行っています