20年ぶりにデザインが刷新された新10,000円札の製造がスタート
“栄一”という愛称は定着するのだろうか……
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みんな大好き10,000円札の新デザインが2024年度上半期から流通されることに先立ち、本日9月1日(木)より「国立印刷局東京工場」にて新10,000円札の製造がスタートした。
そもそも10,000円札は1958年に初めて発行され、表面の初代肖像画は“厩戸皇子”こと聖徳太子だった。その後、20年以上にわたりデザインが変更されることはなかったが、5,000円札でも表面の肖像画が聖徳太子だったことから会計や釣り銭の受け渡しなどの際にミスが多発し、偽札も増加したことから1984年よりおなじみの福沢諭吉が採用された第2代10,000円札の流通が開始。第2代10,000円札は2004年まで20年間使用され、現役の第3代10,000円札では裏面が完全に新しいデザインとなったものの、表面の肖像画は引き続き福澤諭吉のままとなっていた。
そして2019年、第2代10,000円札と同様に第3代10,000円札の使用開始から20年という節目のタイミングで第4代10,000円札に刷新することが発表。新たに表面の肖像画に選ばれたのは、当時在任中だった安倍晋三・内閣総理大臣と麻生太郎・財務大臣の遠縁にあたり、“日本の資本主義の父”と呼ばれる渋沢栄一だ。聖徳太子と福沢諭吉に比べると「よく知らない」という読者の方は多くないかもしれない。だが、日本最初の銀行である「第一国立銀行(現みずほ銀行)」の設立者であり、「東京瓦斯会社(現東京ガス)」、「抄紙会社(現王子製紙)」、「東京株式取引所」、「商法講習所(現一橋大学)」、「日本女子大学校(現日本女子大学)」などの立ち上げにも関与し、生涯で1,000以上の企業と社会公共事業に携わり、「ノーベル平和賞」の候補にも推薦されたと知れば納得だろう。
第4代10,000円札では肖像画が表面に2箇所存在し、1箇所は従来通り、もう1箇所は肖像が立体的に動いて見えるホログラム仕様に。発表時から賛否両論ある数字のフォントは、指の感触でお札の種類が分かるための工夫によるもの。裏面も鳳凰像から東京駅の丸の内駅舎となり、40年ぶりに全体のデザインが一新された。なお、5,000円札と1,000円札もあわせて刷新となり、それぞれ表面の肖像画が樋口一葉から津田梅子に、野口英世から北里柴三郎に代替わりする。
正直見慣れるまでに相当な月日が必要そうなので、今のうちに上記フォトギャラリーから新デザインに目を通しておこう。ちなみに流通開始まで2年半以上もあるにもかかわらず製造がスタートしたのは、ATMやレジなど紙幣を扱う機器のテストを行うためとのこと。
じゃーん!新一万円券https://t.co/a7emAPkOOt pic.twitter.com/9ZangzrnZB
— 日本銀行 (@Bank_of_Japan_j) September 1, 2021
新一万円札の3Dホログラムが思ってたより凄い。。。!!! pic.twitter.com/B3xRnPdDsG
— RUN(ルン)@46,466FOP/再びの修行僧 (@RUNSFC2017) September 1, 2021