Kendrick Lamar が現在制作中の5thアルバムを最後に TDE からの脱退を発表
「17年にわたって文化的影響を大きく与えた集団の一員であれたことをうれしく思っている」

滅多にSNSを更新しないことでも知られるアメリカ随一のリリシスト Kendrick Lamar(ケンドリック・ラマー)が、長い沈黙を破り久方ぶりに『Twitter』と『Instagram』を更新。“nu thoughts”と名付けられたフォルダの画像と共に「oklama.com」というサイトのURLを投稿し、同サイトにて現在制作しているアルバムを最後に長年所属していたアメリカ・ロサンゼルスの音楽レーベル「TDE(Top Dawg Entertainment)」から脱退することを明かした。
https://t.co/YVE5bZOBL2 pic.twitter.com/Inon4x2lqJ
— Kendrick Lamar (@kendricklamar) August 20, 2021
Kendrick Lamarは本名のKendrick Lamarとして活動する前のK-Dot時代に「TDE」と契約して以来、2003年の16歳の時から17年間を共にし、2011年の『Section.80』、2012年の『Good Kid, M.A.A.D City』、2015年の『To Pimp a Butterfly』、2017年の『DAMN.』という全てのアルバムをリリースしてきた。そして、2020年10月に脱退の噂が流れるも自ら否定していたことから、待望の5thアルバムも同レーベルからリリースされるかと思いきや、まさかの袂を分かつ行動に。「oklama.com」に掲載されたメッセージは以下の通り。
俺は日々の大半で考えをめぐらし、リリックを書くこと、音楽を聴くこと、そして古いビーチクルーザー(自転車)を集めることに費やしている。朝のサイクリングは、俺を静寂の丘に留めてくれる。
携帯電話なしで数カ月を過ごしているんだ。
愛、喪失、悲しみが俺の居心地のいい場所をかき乱す。だが、神の兆しが音楽と家族を通して語りかけてくる。
取り巻く世界が変わり続ける中で、何が最も重要かを考えている。それは、俺の言葉が次に舞い降りることになる人生だった。
TDEでの最後のアルバムを制作しながら、17年にわたって文化的影響を大きく与えた集団の一員であれたことをうれしく思っている。苦労、成功、そして最も重要なのは兄弟愛だった。TDEが率直なクリエイターのための器として使われ続けますように。俺は人生の使命をまっとうし続けていくよ。
物事の終わりには美しさがある。そして、未知への信念が常にあるんだ。
俺のことを考えていてくれていることに感謝するよ。みんなのためにこれまでも祈ってきた。
すぐに会おう。
-oklama
このメッセージを受け、「TDE」のCEO兼会長 Anthony Tiffith(アンソニー・ティフィス)は「GOATと共に世界に幸せを与えられたことは、TDEにとって誇りであり、名誉である」とコメントしていることから、脱退は双方合意のうえの友好的なものだったようだ。なおKendrickは脱退後、別のレーベルと契約するのか、自身のレーベルを立ち上げるのか、それとも音楽業界から引退するのかは不明。メッセージには「すぐに会おう」の一文があることから、5thアルバムは2021年中にリリースされるとの意見が有力だが果たして。