自他共に認めるトロント・ラプターズの“スーパーファン”が史上初のバスケットボールの殿堂入りを達成
チームが発足した1995年以降、全てのホームゲームを遅刻・途中退場なしで観戦してきた強者

5月15日(現地時間)、アメリカ・コネチカット州で「The Naismith Memorial Basketball Hall of Fame(ネイスミス・バスケットボール・ホール・オブ・フェイム)」の2020年バスケットボール殿堂入り式典が開催された。本式典はMichael Jordan(マイケル・ジョーダン)がプレゼンターを務め、殿堂入りを果たした故 Kobe Bryant(コービー・ブライアント)のパートナー Vanessa Bryant(ヴァネッサ・ブライアント)夫人が感動的なスピーチを披露するなどのハイライトがあったが、実は今回前人未踏の偉業を成し遂げた人物がいたことをご存知だろうか。
その人物の名は、Nav Bhatia(ナヴィ・バティア)。1951年にインド・ニューデリーに生まれたNavは、大学で機械工学を勉強するために1984年にカナダ・トロントに移住し、さまざまな職業を経験したのち、現在は2つの自動車ディーラー会社のオーナーとして成功を収めている。彼の経歴だけを見るとバスケットボールとは何の関係もなさそうだが、実は世界的に有名なトロント・ラプターズの熱狂的なファン。彼は1995年に同チームが発足して以降、全てのホームゲームを観戦してきたという強者であり、さらに今まで一度も遅刻や途中退場をしたことがないという。その熱の入れようから、チームも公認するほどの“スーパーファン”として知られているのだ。
また、彼は地元の恵まれない子どもたちのためにチケットを購入してラプターズの試合に招待するなどの活動を行っており、さまざまな人種や宗教的背景を持つ移民が多く住むトロントのコミュニティーの支援にも大きく貢献。さらに、2018年には非営利団体「Nav Bhatia Superfan Foundation」を設立し、グッズなどを販売して得た収益の全てを、カナダ国内のバスケットコートの建設/改修や、世界中の子どもたちがバスケットボールに関わる活動を行うための資金に充てている。こうした活動が評価され、ファンとしては史上初のバスケットボールの殿堂入りを達成した。この快挙は、同じくラプターズの熱狂的なファンであるDrake(ドレイク)も祝福していることだろう。
A true icon.
Congratulations on being inducted to the @Hoophall, @superfan_nav. #WeTheNorth pic.twitter.com/Fw8TAFL8NN— Toronto Raptors (@Raptors) May 17, 2021