マーヴィン・ゲイの遺族らと Pharrell Williams による “Blurred Lines” の著作権侵害をめぐる一連の騒動にようやく終止符が打たれる
全米シングルチャート1位を獲得した楽曲を巡る約8年に及んだ法廷闘争
![ファレル・ウィリアムスの “ブラード ラインズ” の著作権侵害をめぐる一連の騒動にようやく終止符が打たれる Pharrell Cleared Marvin Gaye blurred lines Perjury Case report robin thicke gq interview robin thicke ti estate](https://image-cdn.hypb.st/https%3A%2F%2Fjp.hypebeast.com%2Ffiles%2F2021%2F02%2Fpharrell-cleared-marvin-gaye-blurred-lines-perjury-case-report-001-1.jpg?cbr=1&q=90)
Marvin Gaye(マーヴィン・ゲイ)の遺族らとPharrell Williams(ファレル・ウィリアムス)によるRobin Thicke(ロビン・シック)の大ヒット曲 “Blurred Lines”の著作権侵害をめぐる一連の騒動にようやく終止符が打たれた模様。
Pharrell Williamsのプロデュースにより、2013年に全米シングルチャート1位を獲得したRobin Thickeの“Blurred Lines”。アッパーな楽曲の裏で、Gayeの遺族らが1977年にリリースされたMarvin Gayeの楽曲 “Got To Give It Up”を盗用しているとし、約500万ドル(約5億2,880万円)の損害賠償金を勝ち取ったのが2018年の話。これで一件落着かと思いきや、2019年にPharrellがRick Rubin(リック・ルービン)との対談で発した、「特定の楽曲を聴く際に得られる感情を“reverse-engineer(逆行分析)”を通じて、異なる形で似たような感情が抱けるよう楽曲に反映しています。しかし、“Blurred Lines”でその手法を取り入れたところ、大きなトラブルに巻き込まれました」というコメントから騒動が再燃。Gayeの遺族らが、Pharrellの発言は当時の裁判での証言と異なり詐欺行為に当たる、という申し立てを行なっていたものの却下された。
アメリカ地方裁判所の裁判官 John Kronstadt(ジョン・クロンシュタット)は「2019年のインタビューにおける彼の発言からはさまざまな捉え方ができます。例えば、Pharrellが“reverse-engineer”と述べた際、どのようなことを指していたのかは分かりません。文脈から推測すると、おそらくある特定の楽曲を聴く際に抱く感情を、自身の作品に反映させるという制作過程を指しているのでしょう。証言録取での発言と一貫しており、制作後に彼は“Blurred Lines”に落とし込もうとした感情が、Gayeと関連性のあるものだと気付いたと話しています。Gayeの遺族らはその模倣が意図的で、PharrellとThickeが承知の上で楽曲制作をしていたかどうかということが問題と主張していますが、これは著作権問題についてではなく、さらなる法定損害賠償また弁護士費用の支払いを課すかどうかという問題です。著作権侵害の申し立ての場合、“故意的な行動”であったかではなく“侵害”が問題です。今回、Gayeの遺族らは法定損害賠償ではなく、実質的損害賠償を求めました。ここでは故意的な行動であったかは重要ではありません」とコメントした。