Nike の伝説的なシューズデザイナー ティンカー・ハットフィールドが初めて手掛けたバイクを発表
「Zero Motorcycles」のバイクを“ポートランド化”したというエッジの効いたデザインに
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〈Nike(ナイキ)〉の伝説的なシューズデザイナーであり、現在同社のデザイン&スペシャルプロジェクト担当副社長を務めるTinker Hatfield(ティンカー・ハットフィールド)が、自身のキャリアにおいて、初めてデザインを手掛けたバイクを発表した。
『HYPEBEAST』の読者であればご存知の通り、Tinker Hatfieldといえば、これまで〈Nike〉の数々の名作スニーカーを生み出してきた巨匠シューズデザイナー。その彼が今回クリエイティブ・エージェンシー「Kamp Grizzly」と、カスタムバイクガレージ「See See Motorcycles」の創設者 Thor Drakeとチームアップし、自身がデザインした初のオリジナルのバイクを製作した。「Zero Motorcycles(ゼロモーターサイクルズ)」社製のエンジンを搭載したこのバイクは、サドルにタトゥーを模したイラストが描かれたインパクトのあるデザインが特徴だ。
Hatfieldが本格的にバイクに乗るようになったのは、2003年に現役を引退したMichael Jordan(マイケル・ジョーダン)がバイクに乗り始め、彼に勧められたからだという。その後Hatfieldはすっかりその魅力にハマり、プライベートでは仕事のストレスから一時的に逃れるためにバイクでツーリングを楽しむことが習慣になっていたようだ。
今回のプロジェクトは、Hatfieldの長年の友人にThor Drakeを紹介され、バイクのデザインをしてみないかと誘われたことがきっかけ。Hatfieldはデザインのプロセスについて以下のように語っている。「スニーカーや建築(私が最初に訓練したもの)、バイクに限らず、デザインがどのように機能するかには特定のリズムとパターンがあります。その対象を理解し、デザインのプロセスを実行する必要があります。そのため、私はバイクをいじり回すことを恐れませんでした。その結果、個人的な洞察も得られました。もし、あなたがバイクをデザインするなら、少し乗った方がいいと思います(笑)。(中略)ベースとなったZero Motorcyclesのバイクは、イタリアのスーパーバイクを想起させるデザインでした。私たちはそれを“ポートランド化”することを目標にしました。それは、ニューヨーカーにとって“ウィリアムズバーグに行く”と言っているようなものですが(笑)。私の絵とThorのデザインのセンスを組み合わせて、北西部のエッジーさを表現するというコンセプトで一致しました。サドルにタトゥー風のアートを施したスケッチを描き、バイクの構造の一部は電線を支える架線塔の格子状の構造からインスピレーションを得ました。そのラフスケッチをKamp GrizzlyのメンバーとThorに送った後、本体をThorのガレージに運び、彼がバイクを製作しました」
Tinker Hatfieldがデザインしたこの1点物のバイクは、10月21日(現地時間)よりオークションハウス『Bonhams(ボナムス)』で出品される模様。