『ドラゴンクエスト』シリーズで知られる作曲家すぎやまこういちが死去
ゲーム音楽シーンの巨星墜つ
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ゲーム『ドラゴンクエスト』などで知られる作曲家すぎやまこういち(本名:椙山浩一)が、9月30日(木)に敗血症性ショックのため90歳で死去していたことが明らかとなった。
すぎやまこういちが1931年東京都出身。 両親が音楽およびゲーム好きだったことから幼い頃より親しみ、中学生時点でクラシック音楽を独学。しかし、ピアノが弾けなかったことを理由に音楽大学ではなく東京大学へ進学。卒業後、工場での品質管理のアルバイトと「文化放送」を経て「フジテレビ」に入社。そこでディレクターのかたわらCMの作曲を行うようになり、同社を退社後、本格的に作曲家としての活動をスタートした。そして、1986年に『ドラゴンクエスト』の作曲を担当し大ブレイク。以降ゲーム作曲家に専念し、2016年には“最高齢でゲーム音楽を作曲した作曲家”としてギネス世界記録に認定され、「2020年東京オリンピック」では同氏の手掛けた『ドラゴンクエスト』行進曲の“ロトのテーマ”が使用されていたことを記憶している方も多いだろう。また、近年はオーケストラへの興味からコンサートで指揮者として活動することが増えていたほか、作曲家としての顔だけでなく「喫煙文化研究会」代表、「日本カジノ学会」理事、「日本バックギャモン協会」名誉会長、「日本音楽著作権協会(JASRAC)」評議員なども務めていた。
同氏の訃報を受け、『ドラゴンクエスト』シリーズのゲームデザイナー堀井雄二とキャラクターデザイナー鳥山明は以下のようなコメントを発表している。
すぎやま先生の、あまりに突然な訃報を聞き本当に残念でなりません。
ドラゴンクエストを作って35年、その世界に、すぎやま先生は音楽という命をずっと吹き込んできてくださいました。
先生には本当に 素晴らしい楽曲を いっぱい書いていただきました。
これからもドラクエは、先生の音楽とともにあります。
ユーザーの皆さんの心の中に 先生は 生き続けるはずです。
すぎやま先生 長い間 本当に ありがとうございました 。堀井雄二
すぎやま先生の訃報を聞き、驚いています。
つい数年前にお会いした時の印象からも
いい意味で、永遠の命を持つ魔法使いのように思っていました。ドラゴンクエストのイメージは、
当時からゲームが大好きでいらした、すぎやま先生の
素晴らしく印象的な数々の名曲によって決定付けられた。
と言っても過言ではありません。長くご一緒に仕事をさせていただいて本当に光栄でした!
心よりご冥福をお祈りいたします。鳥山明
『HYPEBEAST』編集部一同、すぎやまさんが生み出した音楽と共に人生を歩んできました。ご冥福を心よりお祈り申し上げます。
作曲家のすぎやまこういち氏(本名:椙山 浩一)が、2021年9月30日、逝去されました。90歳でした。すぎやまこういち氏の生前のご功績に対する心からの敬意と感謝とともに、謹んで哀悼の意を表します。
— ドラゴンクエスト宣伝担当 (@DQ_PR) October 7, 2021