世界各地の美術館/博物館が新型コロナウイルスに関する展覧会開催に向けて調査を開始

北欧やロンドンの機関で調査が進行中

アート
4,981 Hypes

海外の美術館や博物館が、現在世界中で猛威を振るっている新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックが、人々の日常生活にどのような影響を与えているかについての情報を収集するため、写真、フィールドインタビュー、およびマスサーベイを蓄積していることが明らかになった。

New York Times(ニューヨークタイムス)』の記事によると、『フィンランド国立博物館』は、この危機をめぐる展覧会を将来開催することを見越して、パンデミックを監視するようにキュレーターと研究者に協力を求めたという。さらに、デンマーク、スロベニア、スイスの機関は、市民にこの状況に関する回顧録の執筆を要請したり、パンデミック発生のさまざまな側面に触れる物理的なオブジェクトを収集したりするなど、情報を記録するための独自の方法を模索している。

デンマーク北部に位置する『ヴェスチマーランズ美術館』の学芸員であるMaria Hagstrup(マリア・ハグストラップ)と彼女の同僚は、人通りのないストリートや店の写真を“安全な距離”から撮影し、“Social distance(社会的距離)”の測定を実施している。

一方、『デンマーク国立博物館』は“デジタルアーティファクト”を選別し、幅広い市民に新型コロナウイルスへの対処方法に関するアンケートへの回答を求めている。「コロナウイルス展が開催されるかどうか、いつになるかはわかりません」と同博物館の研究責任者 Christian Sune Pedersen(クリスチャン・スネ・ペダーセン)は語った。「これは歴史的な出来事なので、永久コレクションに含めることを検討するかもしれません。しかし現在のところ、我々のビジョンの中核となる“日常生活で何が起こっているか”を思い出すことにフォーカスしています」。

ロンドンの『ヴィクトリア&アルバート博物館』のキュレーターも、コロナウイルスの時代にアイテムを購入する計画を立てている。これらの美術館/博物館によるこの非伝統的なフィールドワークは、ウイルスがもたらす課題にもかかわらず、世界中の機関が日々の業務を主導している方法のほんの一例にすぎない。アートフェアやギャラリーは、オンラインビューイングルーム、バーチャルエキシビジョン、その他の様々な方法を通してアーティストをサポートしている。

あわせて、世界で“最も人気のある美術館/展覧会”ランキング2019年版もチェックしよう。

Read Full Article
 
ニュースレターに登録して、“最新情報”を見逃さないようにしよう。

購読ボタンをクリックすることにより本サイトの利用規約プライバシーポリシーに同意するものとします。