今明かされる Kanye West による幻のアパレルライン Pastelle の知られざるストーリー

当時のサポートメンバーにはヴァージル・アブロー、キム・ジョーンズ、KAWSやNIGO®が名を連ねていたという

ファッション
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Kanye West(カニエ・ウェスト)は、アーティストとして世に出始めた直後の2003年頃からファッションへの情熱や近い将来にファッション業界へ進出する意欲を公言していた。そして2006年にグラミー賞を受賞した彼は、遂に夢の実現に向けて動き出す。

Kanyeの最初のクロージングライン(となるはずだった)〈Pastelle(パステル)〉の立ち上げにあたり、自身のクルーのコアメンバーであったVirgil Abloh(ヴァージル・アブロー)、Don C(ドン C)、Willo Perron(ウィロー・ペロン) 、Matt George(マット・ジョージ)に加えて、後に〈CMMN SWDN(コモン スウェーデン)〉を設立するEmma Hedlund(エマ・ヘドルンド) とSaif Baker(セイフ・バキール)をデザイナーに、Ben Baller(ベン・ボーラー)をアクセサリー部門に、〈Retrosuperfuture®(レトロスーパーフューチャー)〉をローンチしたばかりだった Daniel(ダニエル)とSimon Beckerman(シモン・ベッカーマン)兄弟をアイウェア部門に採用。さらに、ブランドのコンサルタントにKim Jones(キム・ジョーンズ)を、ロゴデザインの担当にKAWS(カウズ)を招き、流通面では〈BAPE®(ベイプ)〉の援助を受ける予定だったという。

この現在では考えられないようなファッション業界のドリームチームは、各地の古着屋や全米最大規模のローズボウルフリーマーケットからビンテージアイテムをかき集め、コレクションの着想を得ていたようだ。当時、Kanye自身も愛用していたアイコニックなバーシティジャケットもビンテージのレザージャケットに似せて作られたものだったそうで、それ以外にも〈3.1 Phillip Lim(3.1 フィリップ リム)〉、〈Kris Van Assche(クリス ヴァン アッシュ)〉、〈Alexander McQueen(アレキサンダー・マックイーン)〉などメゾンブランドからもインスパイアされていたという。チームの1人として働いていたデザイナーは当時を振り返り「Kanyeは細部に渡って全てを把握しようとしていた。一番最初に出社し一番最後まで残っていたよ、まるで他の仕事はそっちのけという感じだった」と語った。

〈Pastelle〉は2009年に華々しくデビューを飾る予定であったが、同年の「MTV Video Music Awards(VMA)」でKanyeがTaylor Swift(テイラー・スウィフト)のスピーチを妨害した事件から、Kanyeは公の場を避けるようになり、それを機にロサンゼルスにあったブランドの事務所は閉鎖、フラッグシップストアやニューヨークファションウィークでのイベントの計画は立ち消えとなった。〈Pastelle〉の終焉について、2007年に母親が他界してしまったことがKanyeの考えや行動を変えてしまったと捉える人もいれば、本業である音楽に専念するためだったと推測している人もいる。真相はKanyeのみぞ知るところであるが、その6年後の2015年に〈addias(アディダス)〉をパートナーに迎えた〈Yeezy(イージー)〉のローンチは周知の通りであろう。
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