Mark McNairy のメンズスタイルレッスン
ボタンダウンシャツの意味がわかっていなやつに会うと気が狂いそうになる
ノースカロライナのグリーンズボロで“メイベリー110番(The Andy Griffith Show) ”(テレビ番組)、ホットウィールのミニカー、「G.I. Joe」のオモチャと共にすくすくと育った「Mark McNairy(マーク・マクナイリー)」。現在54歳のMcNairyは、過去20年に渡り〈adidas〉、〈Woolrich〉、〈New Era〉、「Pharrell」x〈BBC(Billionaire Boys Club)〉などとのコラボレーションを重ね、現在は自身のメンズウエアレーベル〈Mark McNairy New Amsterdam〉の運営に力を注ぐマルチなデザイナーだ。更に最近では、独自の視点から見たメンズファッションガイドブック『F**k Ivy and Everything Else』を出版したことでも注目を集めている。そんなMcNairyに『THE WALL STREET JOURNAL』が穴埋め式のインタビューを敢行。自身のテイストについて、ファッションについて、グルーミングについて語った。記事の抜粋を以下にご紹介。記事全文はこちらから。
良いシャツを台無しにするのは:間違ったボタン。ボタンダウンシャツは、白くパールっぽい光沢のあるボタンか、スモークパールのボタンじゃないと。
理想の車は:僕のマセラティ・クアトロポルテ。ビジネスマンのスポーツカーっていう感じだ。
全ての男性が持つべきなのは:〈Levi’s〉501®のヴィンテージジーンズ。
いつも持ち歩いているのは:〈Alfred Dunhill〉のフロントポケットウォレット。僕は選り好みするタイプなんだ。だから思い通りのカタチ、思い通りのレザー、思い通りのブランディングじゃないどダメなんだよ。言葉では説明できないけど、例えば好みの女の子を見たとき、「なんだろうこの感じ?」ってなるのと一緒さ。
全ての男性がやり方を知っておくべきなのは:ボウタイ(蝶ネクタイ)の締め方。僕は「George Graham」(英国メンズウエアをアメリカに輸入していた有名なバイヤー) にこう教わったんだ。ボウタイを少しだけずらして締めておくと、カワイイ女の子とエレベーターに乗ったときに彼女がまっすぐに直してくれるんだって。
最も見過ごされがちなメンズのワードローブは:下着だね。 今朝僕は青いシャンブレーシャツを着ていたんだけど、それと一緒に青いオックスフォードクロスのボクサーパンツを履くのとかが嫌なんだ。僕は間違った下着を着ていると居心地が悪いんだ。
毎日身につけているものは:〈Tudor〉のダイビングウォッチ。〈Rolexes〉っていうタイプじゃないんだ。まだ僕にはその資格がないと思ってる。やりたいことを全て成し遂げたときに買おうと思ってるんだけど、言い換えれば多分ずっと買うことはないと思う。
気が狂いそうになるのは:ボタンダウンシャツの意味をわかってないやつがいたとき。シャツの合わせがボタンだからじゃない。“Button-down”は襟先をボタンで留めるからボタンダウンシャツなんだ。
メンズウエアで一番我慢できないことは:ジーンズの裾上げ。特にトラディショナルなチェーンスティッチで処理されていない場合だね。なるべく自分の足の長さに合わせて買って、長かったらロールアップすればいい。こういう場合の“fit”っていう言葉にあまり魅力を感じないんだ。
男性がもっと気にするべきなのは:靴紐だね。 ねじれて汚いシューレースをはだらしなさの表れだよ。
自分が服の構造を学んだ主な情報源は:ヴィンテージのアイテムと〈Ralph Lauren〉の〈Polo〉の服からだよ。
最後に購入したファッションアイテムは:メキシコで買ったカウボーイブーツだ。$5の黒いナイスなワークブックと白い「Huarache」も買ったな。
今夢中になっているのは:1970年代の「Chuck Taylors」の復刻版。いつか製造停止してしまうんじゃないかと心配なんだ。自分が成長期に履いていたオリジナルにすごく近いんだよ、重さもカタチもゴム紐の感じもさ。
男性がたくさん身につけるべきじゃない物は:トゥーマッチなジュエリー。
スーツを最もうまく着こなす人物は:「Fred Astaire(フレッド・アステア)」。自分に合うスーツは、デニムより着心地がいいんだ。物理的にも精神にも心地いい。「Fred Astaire」はスーツでダンスまでできちゃうのさ。
一番後悔しているコーディネートは:カモフラージュのカーゴパンツに、クレイジーなロイヤルブルーとイエローのサドルシューズを履いていた時。友達とパリにいて、『Ritz』に入ろうとしたんだ。そしたらドアマンが、そのコーディネートは嫌いだと言って中に入れたがらなかったんだ。思い返してみると彼は正しいね。僕だってそんなやつ中に入れたくないよ(笑)