『スター・ウォーズ』の宇宙船のデザインを手掛けたアーティスト コリン・キャントウェルが死去
『2001年宇宙の旅』や『スター・ウォーズ』シリーズで偉大な功績を残した伝説的デザイナーが90歳で逝去
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映画『スター・ウォーズ』に登場するデス・スターやスター・デストロイヤー、Xウイングといった象徴的な宇宙船のデザインを手掛けた伝説的なアーティスト/デザイナー Colin Cantwell(コリン・キャントウェル)が、5月21日(米現地時間)にアメリカ・コロラド州の自宅で亡くなったことが明らかになった。享年90歳。
1932年生まれのCantwellは、幼い頃から宇宙に興味を持ち、その分野の本を夢中になって読んでいたという。彼はUCLA(University of California Los Angeles:カリフォルニア大学ロサンゼルス校)に入学し、アニメーションを専攻した。アニメーションの学位を取得した後、Cantwellのポートフォリオを見た建築家のFrank Lloyd Wright(フランク・ロイド・ライト)に直々に招かれ、彼の建築学校に入学。同校ではWrightに師事し、建築の学位を取得した。その後「NASA(アメリカ航空宇宙局)」のジェット推進研究所に勤務し、一般向け教育プログラムを担当。1969年のアポロ11号の月面着陸では、このニュースをTVでリアルタイムで報じるジャーナリストに直接最新情報を伝える役割を担った。
Cantwellが映画の世界に足を踏み入れたのは、1968年に公開されたStanley Kubrick(スタンリー・キューブリック)監督作品『2001年宇宙の旅』がきっかけ。同作では宇宙空間のシークエンスをデザインし、高い評価を得ることになった。その後1974年11月にはGeorge Lucas(ジョージ・ルーカス)に誘われ、『スター・ウォーズ』の第1作目である『エピソード4/新たなる希望』のコンセプトデザインを担当することに。彼は同作に登場するXウィングやYウィング、TIEファイター、スター・デストロイヤー、デス・スター、ランドスピーダー、サンドクローラー、ブロケードランナーといった宇宙船の数々をデザインした。Cantwellは自らのデザイン哲学やキャリアを綴った自伝的小説『CoreFires 1』を2016年、その続編である『Core Fires 2』を2018年に出版している。
『HYPEBEAST』編集部一同、ご冥福を心よりお祈り申し上げます。