Travis Scott が新たな慈善プロジェクト “Project HEAL” のローンチを発表
5億円以上を投資し若者たちのコミュニティーを支援

昨年11月に開催された音楽フェス「Astroworld Festival(アストロワールド フェスティバル)」での悲劇以来、あらゆる活動を停止していたTravis Scott(トラヴィス・スコット)が、新たな慈善プロジェクト “Project HEAL”のローンチを発表した。
“Project HEAL”は、今日の若者、特に社会から疎外され、生活の危機に瀕しているコミュニティーに属する若者たちが直面する問題に取り組むための多層的なプロジェクト。このプロジェクトでは、Travisの主宰する「Cactus Jack Foundation(カクタス・ジャック財団)」と連携し、彼らが学業に専念するための奨学金や無料のメンタルヘルスの提供、クリエイティブ・デザインセンターの設立、音楽イベントなどを安全に開催できるような技術主導型ソリューションの提案など、さまざまな取り組みを行なっていく。これらの活動は、若者たちが自身の抱える数々の問題を解決し、克服することを目的としているという。
Travisは本プロジェクトにまず500万ドル(約5億8,000万円)を投資し、そのうち100万ドルが「HBCU(Historically black colleges and universities:歴史的黒人大学)」に通う学生のための奨学金として提供される。残りの400万ドルは、ヒューストンを拠点とする行動医学の専門家 Janice Beal(ジャニス・ビール)博士が率いる子ども向けの無料メンタルヘルス・プログラムの立ち上げと、「Cactus Jack Foundation」が運営するクリエイティブ・デザインセンターの設立に充てられる予定だ。テキサス州ヒューストンに位置する『TXRX Labs』内に設立予定のデザインセンター『CACT.US Design Center 』は、若いアーティストやデザイナー、エンジニアのための非営利のメーカースペースであり、今後無料のスタジオスペースやワークスペース、ツールスペースを開放するほか、職業訓練やさまざまな教育プログラム、イベントなどを提供していくとのこと。
また、Travisは「Astroworld Festival」で起きた事件に対処するため、「The United States Conference of Mayors」の“Task Force on Event Safety”に寄付を行うことも明かした。この寄付は、コンサートでのファンの安全を確保することを提唱し、大規模なイベントでの最大限の安全性を確保するため、包括的な報告書を作成することを目的としたもの。今回ローンチした“Project HEAL”について、Travisは以下のような声明を発表。「私はこの数カ月の間、深く悲しみながらも、自身のコミュニティーに対してどのように貢献できるのかを考えることに多くの時間を割いてきました。最も重要なことは、私のリソースとプラットフォームを用いて、実行可能な変革に向けて前進していくことです。これは、私と私の家族にとって生涯の旅となるでしょう。私と私のチームは、すべてのイベントを安全な空間にする真の解決策を見出すために、Project HEALを設立しました。私は、Astroworld Festivalの悲劇で犠牲になった方々に哀悼の意を表し、永遠に心に刻み続けます。若者への還元と機会の創出は、私が常に行ってきたことであり、今後もできる限り続けていくつもりです。このプログラムは、本当の意味での変化のきっかけとなるものであり、私たちが取り組んできた技術やアイデアを紹介するのが待ち遠しいです。それではまた、近いうちに」
“Project HEAL”の詳細については、公式サイトでご確認を。