4大会ぶりにウサイン・ボルト不在の中で行われたオリンピック男子100m決勝の行方は?
誰が勝っても初優勝という本命不在のレースを制したのは意外な国の代表選手
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ジャマイカが生んだ“世界最速の男”ことUsain Bolt(ウサイン・ボルト)。彼は2017年に引退するまで数々の大会で優勝を果たしてきたが、中でも最も有名なのがオリンピックにおける男子100m、200m、4 x 100mリレーを3大会連続(北京、ロンドン、リオデジャネイロ)で制したという偉業だろう。だが幸か不幸か、この前人未到の記録によって彼の引退後、短距離走界では本命不在という状況が続いており、「2020年東京オリンピック」の男子100m決勝もそのような状況下で行われた。
決勝に進出した全8選手の誰が勝っても初優勝というレースで見事金メダルを獲得したのは、イタリア代表のLamont Marcell Jacobs(ラモント・マルチェル・ヤコブス)。イタリア代表が同種目を制するのは史上初で、ヨーロッパ勢としても29年ぶりの快挙。マークした9秒80というタイムは、Jacobsの自己ベストかつヨーロッパ記録でもあるという。一方、ジャマイカ代表が決勝の舞台に1人もいないのは21世紀になってから初めて。また、準決勝で9秒83というアジア記録を樹立し、全体トップで通過した中国の蘇炳添は6位に終わった(レースの模様はこちらから)。
LAMONT MARCELL JACOBS IS THE MEN'S 100M CHAMPION WITH A TIME OF 9.80S!#StrongerTogether | @WorldAthletics | #ITA pic.twitter.com/P8NzVLohms
— Olympics (@Olympics) August 1, 2021
ちなみに、先日Bolt越えが期待されるアメリカ人高校生についてお伝えしたが、彼は男子200mに出場予定なのでチェックしてみてはいかがだろうか。