Daft Punk が“あの”ピラミッド型セットや Kanye West について語った未公開インタビューにフォーカス

3rdアルバム『Human After All』がセールス的に失敗したことで、当初2007年のツアーは机上の空論状態になっていたという

ミュージック
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2月22日(現地時間)、30年近くエレクトロシーンにレジェンドとして君臨していたThomas Bangalter(トーマ・バンガルテル)とGuy-Manuel de Homem-Christo(ギ=マニュエル・ド・オメン=クリスト)によるDaft Punk(ダフト・パンク)が突然の解散を発表し、未だ心の傷が癒えていないファンの方は多いだろう。だが解散したことを嘆くのではなく、Daft PunkがいたことでKanye West(カニエ・ウェスト)、The Weeknd(ザ・ウィークエンド)、LCD Soundsystem(LCDサウンドシステム)らは世界的アーティストへと変貌し、これからも彼らの楽曲を聴き続けることができる幸せに今は感謝しよう。そんな中、米エンタメ情報メディア『Variety(バラエティ)』が『Billboard(ビルボード)』の2007年実施の貴重な未公開インタビューを引用する形で掲載していたので、その中から2つの興味深い話を掻い摘んでご紹介したい。

まずは“あの”ピラミッド型セットにまつわるエピソードから。Daft Punkが2005年に発表した3rdアルバム『Human After All』は、当時多くの音楽評論家から辛辣な評価を下され、売上枚数も2001年発表の2ndアルバム『Discovery』の10%程度という大失敗に終わったことから、長らく計画していた9年ぶりのピラミッド型セットを組み上げるツアーは集客的にも金銭的にも難しいと判断し、棚上げ状態となってしまったそうだ。しかし翌年、そんな彼らに「Coachella Valley Music and Arts Festival」から6桁台超え(30万ドルとの噂)のヘッドライナーのオファーが舞い込んだことで、机上の空論状態となっていたピラミッド型セットの実現が可能に。そして満を持して臨んだ「Coachella 2006」では、酷評された“Robot Rock”や“Technologic”といった『Human After All』の楽曲が1stおよび2ndの名曲に新たな息吹を与え、音楽ライブ史に残る伝説的なパフォーマンスが誕生。その結果、のちに音源化もされる同セットを利用したツアー “Alive 2007”のスタートが華々しく切れたそうだ(「Coachella」のドキュメンタリーに若干ではあるが高画質の映像が残されているので、よろしければこちらから)。

続いては、Kanyeが“Stronger”でDaft Punkの“Harder, Better, Faster, Stronger”をサンプリングした件について。Bangalterは「そもそも“Harder, Better, Faster, Stronger”自体もEdwin Birdsong(エドウィン・バードソング)の“Cola Bottle Baby”をサンプリングしたものなので、おかしなことになっています。“Stronger”は本当に素晴らしい楽曲で、まるでスタジオで一緒に製作したかのような出来栄えです。(ヒップホップとエレクトロという)別々のジャンルであるはずの音楽が、“Stronger”で1つになりました。彼が僕らのファンであるように、僕らも彼のファンです」と絶賛。現にこの2007年のインタビュー以降、両者はたびたびチームアップしており、2008年のグラミー賞の授賞式ではKanyeのパフォーマンスにDaft Punkがサプライズ出演している。

他にもインタビュー内には当時のDaft Punkを知る貴重なやりとりが掲載されているので、英文にはなるがぜひ全文を読んでみてほしい。

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