エレクトロシーンのレジェンド Daft Punk が解散を発表

約30年間の活動に終止符を打つ

ミュージック
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エレクトロシーンのレジェンドデュオ Daft Punk(ダフト・パンク)が公式サイトにて解散を発表した。2月22日(現地時間)に2006年公開の彼らの映画『Electroma』を引用した映像『Epilogue』を公式サイトにアップする形で明らかにしたが、『Pitchfork』によると解散の理由については不明だという。

Daft Punkは、Thomas Bangalter(トーマ・バンガルテル)とGuy-Manuel de Homem-Christo(ギ=マニュエル・ド・オメン=クリスト)、そして現在はバンド Phoenix(フェニックス)でギタリスト兼キーボーディストとして活躍するLaurent Brancowitz(ローラン・ブランコウィッツ)の3人が1992年に結成したロックバンド Darlin’(ダーリン)を前身に、Laurentが脱退した1993年に活動をスタート。“Around the World”や“Da Funk”などが収録された1997年発表のデビューアルバム『Homework』はダンスミュージックシーンにおける名盤として広く知られ、続く2001年の2ndアルバム『Discovery』も世界的ヒットを記録。同アルバムに収録されている“One More Time”や“Harder, Better, Faster, Stronger”は、Daft Punkに明るくない方でも一度は耳にしたことがあるのではないだろうか(ちなみに同アルバム前から“あの”ロボット衣装に身を包みようになった)。その後、2005年に3rdアルバム『Human After All』をリリースしてからはプロデュースやサウンドトラックの製作に力を入れるようになり、約8年の充電期間を経て4thアルバム『Random Access Memories』を発表。結果としてラストアルバムとなってしまった同作は、第56回グラミー賞で最優秀レコード賞と最優秀アルバム賞の主要2部門を含む5部門を受賞するという快挙を成し遂げ、授賞式では代表曲 “Get Lucky”をPharrell Williams(ファレル・ウィリアムス)、Nile Rodgers(ナイル・ロジャース)、Stevie Wonder(スティーヴィー・ワンダー)と共にパフォーマンスし、筆者をはじめとする世界中の音楽ファンを唸らせたことは記憶に新しい。

また、実はファッションブランドとのチームアップも多く、2017年に初のポップアップショップを開いた際には〈OFF-WHITE™(オフホワイト)〉や〈Gosha Rubchinskiy(ゴーシャ・ラブチンスキー)〉などとのコラボマーチャンダイズを発売。〈OFF-WHITE™〉にいたっては、Darlin’にトリビュートを捧げたアイテムをリリースしたことまであった。だが、Daft Punk x Fashionでやはり外せないのはHedi Slimane(エディ・スリマン)との関係だろう。先述の映画『Electroma』内で主人公は当時Hediが手がけていた〈Dior Homme(ディオール オム)〉のジャケットを着用し、Hediの〈Saint Laurent(サンローラン)〉でのデビューショーにあたる2013年春夏ウィメンズコレクションのランウェイBGMはDaft Punkが制作。さらに〈Saint Laurent〉は、ミュージシャンを広告塔に起用する“SAINT LAURENT MUSIC PROJECT”の2013年秋冬シーズンのビジュアルにDafu Punkを抜擢し、Daft Punkもまた、この広告で着用していたスパンコールジャケットを“Get Lucky”のミュージックビデオで着用するなど、長らく友好的な関係を築いていた。

いつか実現すると信じていた数十年ぶりの日本公演を楽しみにしていたファンの方には残念なニュースとなってしまったが、彼らも約30年間シーンのトップを走り続けたことで一度歩みを止めたくなったのだろう。これから2人がどのような道を歩むかは分からないが、“もう一度”われわれに極上のダンスミュージックを届けてくれる日が来ることを願いたい。

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