

80年の歴史を持つバーボンウイスキーの老舗「Wild Turkey(ワイルドターキー)」の蒸留所は、バーボンウイスキー製造における同ブランドの歴史を体現する場所だ。約12,400㎡に及ぶ広大な敘地には、発酵タンクやクッカー(蒸煮設備)、複数のリックハウス(熟成庫)が立ち並び、年間を通じて多くのウイスキー愛好家を迎えるビジターセンターや博物館も備えている。 しかしこの場所は、ウイスキーの世界だけでなく、ケンタッキー州そのもののランドマークでもある。ケンタッキー川のほとりに位置するローレンスバーグの街に、「Wild Turkey」は75年以上にわたって根を張ってきた。この地に流れるウイスキーへの情熱は製造のあらゆる工程に宿り、独特の気候が熟成過程に唯一無二の風味をもたらす。「Wild Turkey」はここ以外では生まれ得ない。
“Austin Nichols Archives Collection”シリーズの第1弾となる「Gold Foil Edition」の発売に先駆け、『Hypebeast』は「Wild Turkey」の3代目アソシエイト・マスターブレンダー ブルース・ラッセル(Bruce Russell)とともに蒸留所を訪問。エクスクルーシブなブレンドが生み出されるまでの工程を聞いた。合わせて100年以上のキャリアを持つ、バーボンの殿堂入りを果たした2人の偉人の背中を追いながら倉庫で育ったラッセルは、「独自の視点と、洗練されたウイスキーの味覚が養われた」と語る。その経験のすべてが、「Wild Turkey」の真髄へのオマージュとして新作に注ぎ込まれている。 ツアーはまず蒸留所の中心部からスタート。ライ麦、コーン、モルト大麦が精密な工程で発酵・醉造される現場だ。製造工程の多くは自動化されているが、ラッセルが言う「魔法」が起きるのは各リックハウスだという──崖の縁に建つものもあれば、内陸に位置するものもある。
「バレルはそれぞれ置かれた場所によって、異なる熟成をたどる。このシリーズを手がける中で、どこに最高のウイスキーがあるかがわかってきた。教えてくれたのは、お客さまたちだ」とラッセルは言う。「Gold Foil Edition」のために彼が選んだのはリックハウスの1つ、『Camp Nelson』。激しい気温変化と豊かな気流が、1985年に初リリースされたオリジナル「Cheesy Gold Foil」が持つクオリティ、フレーバー、そして力強さを再現するのに最適な環境だ。 その後向かったのは、「Gold Foil Edition」のキャニスターにも描かれているステーション・マスターの家。敷地で最も古い建物の一つであるこの場所には、「Wild Turkey」史上最も長く在籍したマスター・ディスティラーであり、彼の祖父 ジミー・ラッセル(Jimmy Russel)との思い出が数多く刻まれている。「これは、72年間この場所に立ち、生涯をこの業界に捧げた祖父への敬意を示すものだ」とラッセルは語った。














