スニーカーと NFT の世界をつなぐドイツ発の新ブランド Flowers for Society とは?
スニーカーコレクターのための健全なコミュニティー形成を目指す新興ブランドをチェック
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昨今オークション界隈やアートシーン、音楽やファッション業界などを巻き込んで世界的に話題となっているブロックチェーン技術の1つ NFT(Non-Fungible Token)。昨年以来、さまざまなアーティストやクリエーター、ファッションブランド、メーカーなどがこの新たな市場に参入するニュースが後を絶たない。今年ローンチしたNFTに関連する数多くのブランドやサービスの中から、本稿ではドイツ発のスニーカーブランド〈Flowers for Society(フラワーズ フォー ソサエティ)〉をご紹介したい。
今年9月にローンチしたばかりの〈Flowers for Society〉は、スニーカーコレクターのコミュニティーとNFT市場を融合させることを目的に設立された新興ブランド。この2つの世界に魅了される人々に共通するのは、彼らが生まれながらに備えている“(他人とは違う)特別なものを集めたい”という欲求と、“(その)特別なものを使ってお金を稼ぎたい”という野心を持っていること。〈Flowers for Society〉は、この2つの世界の架け橋となり、人々のスニーカーに対する消費のあり方や収集の方法を変えていきたいという理念を掲げている。〈Flowers for Society〉の創設者であるTill Jaglaは、このブランドを始めた経緯について「今日では、自分が本当に欲しいスニーカーを手に入れることはほとんど不可能になりました。私たちは暗号資産市場とスニーカー市場をよく観察し、技術をベースにした物理的なスニーカーブランドを持つことで、この2つの市場を組み合わせるという結論に達しました」と語った。
〈Flowers for Society〉が記念すべきファーストドロップとして公開したのは、SEED.ONEと称されたスニーカー。アッパーはメッシュやフェルトなどのさまざまな素材で構成されており、3Dプリンターで出力されたとおぼしき独特の形状のソールユニットを備えた建築物のようなデザインが特徴だ。SEED.ONEを予約注文すると、購入者は実物のスニーカーとパーソナルなNFTを受け取ることができる。Jaglaは、「この最初のNFTを購入することで、私たちのメタバース・コミュニティーにアクセスすることができます。対応するNFTは真正性とメンバーシップを証明するものであり、今後リリースされる商品や限定モデル、コラボレーションモデルを手に入れるための鍵となります」と説明する。
彼らはSEED.ONEの初回生産時は、限定数だけリリースするという。そしてのちに需要が増えた場合、NFTは同モデルを必要としている人にコミュニティーへのアクセス権を提供する。しかし、NFTの供給量自体は変わらないため、所有者はコミュニティー外の人に売ればその価値が上がることになる。Jaglaは〈Flowers for Society〉というブランドについて、以下のように定義している。「Flowers for Societyはコレクターやスニーカーヘッズ、さらにはNFTのコミュニティーにとっても安全な場所になると信じています。私たちは、彼らのような人々を再び元気にしたいと思っています」。また、同ブランドは人々への教育と社会的責任を製品開発の最優先事項に掲げており、フットウェアの製造拠点であるベトナムに教育センターを建設することを計画中だという。そして今後のリリースで、プロジェクトのための資金を調達することを公言している。
〈Flowers for Society〉SEED.ONEは、11月6日(現地時間)より販売スタート。公式サイトは同日より公開予定のため、まずは〈Flowers for Society〉の『Instagram』アカウントをフォローしておこう。