藤原ヒロシらを招いた Leica の写真展 “LEICA, OFF THE ROAD” に潜入

韓国で開催されたエキシビションにて藤原ヒロシ、映画『オールド ボーイ』の監督、HYUKOHのフロントマンへ特別インタビューを敢行

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アート

創業100年以上の伝統とクラフトマンシップを誇るドイツの高級フィルムカメラメーカー「Leica(ライカ)」。そんな同メーカーが、映画、音楽、ファッション、アートなどそれぞれ異なる分野で才能を発揮するキーパーソンたちとのコラボレーションによる写真展“LEICA, OFF THE ROAD”を韓国・ソウルにて開催した。

日本のカルチャーシーンを牽引する藤原ヒロシを筆頭に、映画『OLDBOY(オールド ボーイ)』を手掛けたパク・チャヌク監督、ロックバンドHYUKOHのフロントマンとして活動するオ・ヒョク、そして仏パリを拠点とするクリエイティブ「ILL-STUDIO(イルスタジオ)」の共同創業者であるThomas Subreville(トーマス・シュブレヴィル)らをパートナーとして招いた今プロジェクト。“OFF THE ROAD”というテーマのもと、4人は日頃から愛用する各自の「Leica」カメラを用いて、日常から少し離れた旅先の中で遭遇した光景や物を写真として記録した。『HYPEBEAST』は、去る2019年11月13日に韓国・ソウルの国際ギャラリーにて行われた本展のローンチイベントに潜入。ユニークな審美眼と哲学を持つそれぞれのアーティストに、今プロジェクトに対する現在の心境や写真にまつわる特別な思いを聞くことに成功した。

藤原ヒロシ

本展の写真を拝見しましたが、特にモノクロの写真が多い気がしました。黒を多用した特別な理由はありますか?

特別な意味などはないです。偶然撮った写真がモノクロが多かったのと、今回主催してくれた「Leica」が特に黒が入った写真を主にセレクトしたようですね。

藤原さんが本展にタイトルをつけるとしたら?

難しい質問ですね。特にこれと行った主題の下で収めた写真ではないので。今のタイトル(OFF THE RECORD)をそのまま使いたいですね。

ストリートシーンでアイコンとして君臨する藤原さんですが, 個人的に写真はどういう媒体だと思いますか?

他の人々が持っている写真に対する思いと特に変わらないと思います。ダイアリーみたいなものなのでは。もっとも直感的で、便利で、全ての人々にとって写真は、記憶しておきたいその瞬間を収める道具ではないでしょうか。

パク・チャヌク

“OFF THE ROAD”以外に、個人的に“これがいい”と思っていたタイトルはございますか?

実は、私が最初に「Leica」に提案した主題は“OFF THE ROAD”ではなく、“ON THE ROAD”でした。だけど、Jack Kerouac(ジャック・ケルアック)の小説などで知られているので、クリシェな感じになるかなと思ったんです。今のタイトルも気に入ってますが、もし自分の写真のみで題名をつけるとしたら、“ON THE ROAD”の方がふさわしいかなと。そのタイトル通り、道を歩いたりして目撃した瞬間をカメラに収めているので(笑)。

本展の作品を見てどのような気持ちになりましたか?

世の中のどこかの片隅に存在する小さなもの、日差しやライティングなどにスポットライトが当てられ、そして偶然その瞬間を目にした私という人。その全てが絶妙に収められた1枚の写真には、誰も気付いてくれない微かなものが、唯一な主人公となり美しく描かれる、そういった部分からドラマチックな感情に襲われました。

映画監督として活躍されてますが、写真集を出す意向はありますか?

実は今制作の段階にあるんです。今回のように偶然に心を捉えた瞬間や物、博物館や美術館といったアート空間、教会やお寺などの宗教的な場所、そして共に働く俳優たちの姿をカメラに収めていて、4つの異なるカテゴリーに分けて制作する予定です。

映像とは違う写真が与える力は何ですか?

写真は、停止された一つのイメージに過ぎないので、映画よりは見る側の想像力をもっと刺激させる力があると思います。それこそ写真が持つもっとも魅力的な力ではないでしょうか。

オ・ヒョク(HYUKOH)

自分の写真だけのために、新たなタイトルをつけるとしたら?

変わりはないと思います。本企画と同じく、私の写真にも“OFF THE RECORD”と名付けたいですね。

展示された写真は、特別なきっかけや主題があって撮影されたんですか?

特にこれという主題はありませんでした。ただ「Leica」から素晴らしい機会が与えられて、目を捉えた瞬間を収めた気がします。本プロジェクトが始まる前に、様々なカメラのモデルを試用したり選ぶ機会があったのですが、あまり飾らずカジュアルに瞬間を記録したいと思ったので、あえて一番お手頃なデジタルカメラをピックしたんです(笑)。

フィルムとデジタル、どんな写真をもっと好んでいますか?特別な理由は?

写真は僕にとって趣味に過ぎないですが、撮影する立場ではデジタルがもっと楽ではあります。だけど、写真はフィルムの方が好きです。アナログが与える確かなテクスチャーが好きです。独特のざらつき感と暖かさ。だけど、それは誰もが表現できるものではないと思います。それを絶妙にうまく収める人がすごく羨ましいですね。

写真を撮るときに置いて、一番心がけていることは?

一瞬。その一瞬を自分のできる限り上手く収めることですね。

では、本展に展示されている写真はどう思いますか?その一瞬がよく収められたでしょうか。

全て最近とったばかりの写真ですが、特に気に入る写真があるんです。レコーディングの作業でベルリンに行ってたんですが、作業が終わった次の日は、写真を撮るために出かけたんです。大好きな公園があって、そこで横になって夕暮れの瞬間を見つめながら、その瞬間の空を収めました。陽が落ちるその瞬間だけが持つ色と雰囲気。それを最大限にイメージに収めたいと思った一枚なんです。

Thomas Subreville(ILL-STUDIO)

アートディレクター、キュレーター、編集者、そしてデザイナーとして写真はどのような意味を持ちますか?

とても沢山の意味を持つ道具だと思います。この写真展のように、僕の感覚や世界を表現できる手段でもあり、インスピレーション源でもあるんです。例えば、僕は普段自分の感情は思ったことを文章にしないんです。代わりに、写真で記録し、表現するのです。とても意味のあるものですね。

様々な芸術ジャンルと違い、写真ならではの魅力や力は何でしょうか?

一瞬の瞬間を具体的に表現できるところではないでしょうか。結局写真は、現実を反映する鏡のような媒体だと思います。そんな現実での動きを伝えたく、あえて一部の写真はピントが合わなかったり被写体がぼやけているものを選んでます。抽象的かもしれませんが、結局これこそ現実。というメッセージを伝えたいと思いました。

本展を通して伝えたかったものは?

1970年から90年代にかけて、“ポストモダニズム”というテーマの作品で多く見られた要素をモチーフとしています。極端的に現実を反映した建築物と、ぼやけている被写体を今ずつ並べていて、まるで異なる作品らが、コミュニケーションが交わるようなイメージを想像したのです。

 

‘O! LEICA, OFF THE ROAD’
54 Samcheong-ro, Sogyeok-dong, Jongno-gu, Seoul, South Korea

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