彼らはなぜオリンピック金メダルを売ったのか?そしてその価格は?

高額で売却された金メダルたち

スポーツ
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オリンピックに出場するアスリートは誰しも、強靭な肉体と精神力を手に入れるために過酷なトレーニングに励んできたはず。そしてその中でも、この世界一有名なスポーツの祭典で金メダルを獲得したほんの一握りの選手たちには、国家規模、そして世界規模の名誉が与えられるのだ。言うまでもなく、この栄光はなにものにも代えがたいはずであるが、一体どんな理由で過去の金メダリストたちはその証を手放す決意をしたのだろうか?『TIME』がまとめた10件の高額金メダル売却アスリートの中には、単純に貯金が底をついてしまった選手たちもいるが、以下の3名が栄誉の証を手放した理由と、その売却金額を確かめてみよう。

ボクシングウクライナ代表「Wladimir Klitschko(ウラジミール・クリチコ)」1996年- $100万USD (約1億円)

ボクシング男子スーパーヘビー級のウクライナ代表として、1996年のアトランタオリンピックに出場し金メダルを獲得した「Wladimir Klitschko」。ソ連崩壊後、初めて独立国家として迎えたオリンピックゲームでの金メダルという記念すべき功績だったが、2012年、彼はその金メダルをオークションに出展し、100万ドルという高値で売却した。そしてその売却金を全額を、子供達のスポーツキャンプや教育のための基金「Klitschko Brothers Foundation」に寄付。Wladimirは『CNN』に、「3月に自分の金メダルをり、その全額をKlitschko Brothers Foundationに寄付しました。教育とスポーツは子供の人生を握る大切な鍵です。子供達の未来の成功のために、教育による知識をあたえること、スポーツを通して自分の相手を尊重すること、ルールを守ることの大切さを学んでほしいのです」と語った。

ホッケーアメリカ代表「Mark Pavelich(マーク・パベリッチ)」1980年 — $262,900 USD(約2680万円)

1980年のレークプラシッドオリンピックで、“氷上の奇跡(Miracle on Ice)”と称された対ソ連戦にて、U.S.メンズホッケーチームのフォワードをつとめたPavelich(写真右)。30年以上所有してきた金メダルを、2014年にオークションにかけた。2500万円を超える高額で落札された彼の金メダル。家族のために売却を決意したという彼は「Yahoo」に、出展の最大の理由は娘の将来のためと話し、「持っていないだけで、あの時金メダルを獲ったんだとはいつでも言えるだろ」とコメントしている。

競泳ポーランド代表「Otylia Jędrzejczak(オティリア・イェジェイチャク)2004年 — $80,000 USD(約800万円)

2004年のアテネオリンピックにて、ポーランド初のオリンピック競泳金メダリストとして活躍した「Otylia Jędrzejczak」は、200mバタフライで金メダル、100mバタフライと400m自由形でも銀メダルを獲得した選手。代表入りする以前から、金メダルを獲ったら白血病の子供達のために寄付すると宣言していた。そして
見事獲得した金メダルを、言葉通りオークションで売却し、全額を国内の医療機関に寄付している。Jędrzejczakは、「自分がオリンピックチャンピオンだという事実は、私の心の中にあります。思い出すためのメダルは私には必要ありません」と語っている。

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