ブランドCEOが語る Vetements 人気の理由

デザイナー「Demna Gvasalia」の弟であり30歳の“数字担当”である「Guram Gvasalia」へのインタビューの記録

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ファッション

2014年デビューのブランド〈Vetements(ヴェトモン)〉は、今やランウェイのフロントロウの常連から、ダウンタウンのクラブキッズまでを沸かせるファッションシーンの中心ブランドの一つとなっている。なぜ〈Vetements〉はこのような快進撃を繰り広げ、“イット・ブランド”にまで成り得たのか?  ブランドのクリエイティブを担当する「Demna Gvasalia(デムナ・ヴァサリア)」の弟であり、ブランドのCEO、経営戦略を司る“numbers guy(数字担当)”である「Guram Gvasalia(グラム・ヴァサリア)」が、「The Royal Institute」にて世界的ファッションジャーナリスト「Sarah Mower(サラ・モーア)」と約2時間にも及ぶ対談を行った。

ラグジュアリーが意味するものとは? という質問に対して:

Guram: 「ラグジュアリーとは常に至極希少なものです。今、私は〈Louis Vuitton〉でもラグジュアリーだと思いません。品質はラグジュアリーですが、店に行けばすんなりと欲しいものが何でも手に入るということがラグジュアリーではないんです。我々にとって再入荷、追加生産というものをしないことが大事なんです。手に入れるチャンスはその時だけ。売り切れなものは売り切れ。その価値観を守りたいんです。僕らがファーストシーズンで作ったフーディは瞬く間に完売し、実際何千もの再入荷リクエストを受けました。作ろうと思えばそのフーディだけで1日何百万も売れたかも知れません。でもそれをしないのは最初に買ってくれた人たちへの敬意です」。

どうやって〈Vetements〉アイテムの需要を保っているのか:

Guram: 「経営学のクラスで習うベーシックなルールです。需要と供給。そこには2つの曲線があり、それが交わるポイントに、どれほどの量を市場に出すべきかというヒントがあります。多くの人はこのシンプルなルールを忘れているのかなと思うことがよくあります。セールになるってことは、商品を作りすぎたということでしょう? 僕らは供給の曲線が需要の曲線と交わるほんの少し手前の量を作るようにしているだけです。1点少なく供給してお店で売り切れる方が、余計に作ってセール品になるより良いはずです。 一度セール品になったら後戻りはできないんだから」。

なぜ間口を狭くすることがブランドの成長にとって大切なのか:

Guram: 「一度成長し始めたら、そのスピードを速めすぎないことがとでも大切。そしてあるポイントにしっかり留まるんです。僕らの場合、今までたくさんの男性がレディースコレクションを買い求めていました。そこで今回からどれほどの男性客がメンズコレクションに流れるのか、どれほどの需要がレディースコレクションに留まるのかを考えなければいけませんでした。前回レディースコレクションは2月にデリバリーが始まり、消化率は70%〜80%という、ファッション業界にしてはとても良い売れ行きだったので、バイヤーたちは前回より多い予算で買い付けに来たんです。売りすぎはしたくないので、レディースコレクションを多く売る代わりに、メンズコレクションの取引先を限定しました。そしてアイテムにも、10本以上のジーンスを売らない、イタリアのお店には1型4点以上ジャージ素材のアイテムを卸さない、などという決まりを設けたんです。11月に『Barney’s』のバイヤーに、オーダーのミニマム(バイヤーが最低限買わなければならない量・額)を聞かれました。我々が、ミニマムはないがマキシマム(上限)があると伝えると、彼らはこれまで誰もマキシマムの話をしたことなどないと驚いていました」。

なぜ価格帯が安くないのか:

Guram: 「それにはいくつか理由があります。第一に我々は素晴らしい工場で生産しているということ。そういった工場ではチープなものは作りません。例えば、Demnaはフーディに通常の2倍のウェイトのあるコットンを使おうとしました。その生地を作るのには単純に普通の生地より多くの量のコットンが必要だし、手間と送料ももちろん余計にかかります。そしてオーバーサイズシルエットを作るにはさらに生地が必要です。 それに、お金を貯めて購入し、永く大切にしてくれるという事が素敵だと思うんです。毎週買えるような値段で、シーズンが終われば捨てられてしまう服を売るよりよっぽど良い。このプロセスの根底にあるのは、少ない生産量でも人々に価値のあるものを提供するということ。ファストファッションというコンセプトの逆を行く、スローファッションという発想なのです」。

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