マルタン・マルジェラが自身のアーカイブを初出品 ── 200点超の貴重資料がオークションへ
「長年アーカイブを保管し、展覧会への貸し出しも続けてきたが、そろそろその一部を手放す時が来たと感じた。コレクターや文化機関の手に渡ることで、新たな価値が生まれることを願っている」
アーティスト マルタン・マルジェラ(Martin Margiela)が、自身のパーソナルアーカイブの一部をオークションに出品することを発表した。パリを拠点とするモーリス オークション(Maurice Auction)とケリー・テイラー・オークションズ(Kerry Taylor Auctions)の協業によって開催される本オークションでは、1984年から2008年までのキャリアを辿る200点以上の作品や資料が公開される。
今回出品されるのは、写真やドローイング、オブジェクトをはじめ、これまで一般公開されてこなかった数々のアーカイブピース。1984年にアントワープで発表したCanette d’Orのデザインから、2008年に自身の名を冠したメゾンを離れるまでの創作の軌跡を網羅する内容となる。マルジェラ本人がオークションハウスと直接協業し、自身のアーカイブを市場へ送り出すのは史上初の試みだという。
マルジェラは今回の出品について、「長年アーカイブを保管し、展覧会への貸し出しも続けてきたが、そろそろその一部を手放す時が来たと感じた。コレクターや文化機関の手に渡ることで、新たな価値が生まれることを願っている」とコメントしている。出品リストには、1987年にまだ存在しない〈Maison Martin Margiela〉を説明するために作った最初のビジュアル資料集、本人着用の白衣、白くペイントされた私物の電話機、1991年のグラフィティ仕様のタビブーツなど、メゾンの歴史を象徴するピースも含まれる。予想落札価格は5万ユーロに達するものもある。
また、本オークションではマルジェラの母であるレア・ブシェが所有していた〈Hermès(エルメス)〉期のワードローブも出品される。1997年から2003年にかけて彼が手掛けた〈Hermès〉バッグ、アクセサリー、シューズなど約60点がラインアップ。幼少期から彼のクリエイティビティを支え続けた母との関係性を物語る、極めてパーソナルなコレクションとして注目を集めそうだ。
さらに会場では、長年の友人であり舞台美術家のボブ・ヴェルヘルスト(Bob Verhelst)がキュレーションを担当する展覧会も同時開催。20世紀初頭の工房を想起させる空間で、多くの未公開作品が展示される予定だ。
展示会は7月4日(現地時間)から7月8日(現地時間)まで、パリ11区の会場で開催され、オークションは7月9日(現地時間)に実施。カタログは6月中旬より公開される。



















