PARCO が2026年 Spring キャンペーンを公開
気鋭フォトグラファー キン・チャン・コエデルを起用し、音楽はSigur Rósのヨンシー、振り付けはポール・マックギルが担当するなど世界的トップクリエイターが集結
『PARCO』が、2026年Springシーズンの広告キャンペーンを公開した。テーマは “Let go, Let in”。季節の移ろいとともに、自分にとって不要になった価値観や感情を手放し、新しい自分を迎え入れる──そんな内面的な変化を、壮大かつ詩的な映像表現として描いている。
本キャンペーンで注目すべきは、世界各国の高感度のトップクリエーターが集結したクリエイティブチームだ。クリエイティブディレクターには、〈Burberry(バーバリー)〉、〈JIL SANDER(ジル サンダー)〉、〈Miu Miu(ミュウミュウ)〉など、さまざまなグローバルブランドのキャンペーンを手がけ、第38回イエール国際モード写真フェスティバルで観客賞を受賞したフォトグラファー キン・チャン・コエデル(Kin Chan Coedel)を起用した。
スタイリングには、日本初起用となる『W Magazine China』のアートディレクター・スタイリストであり、「BoF 500」(Business of Fashionが選出する、世界のファッション業界を形作る500人)にも選出されたジペン・リー(Zipeng Li)が名を連ねる。そして音楽を担当したのは、アイスランドを代表するポストロックバンド Sigur Rós(シガー・ロス)のフロントマンであるヨンシー(Jónsi)だ。その幻想的なサウンドスケープが、映像全体にエモーショナルで美しいトーンをもたらしている。さらに振付には、ブロードウェイ作品でも活躍する振付師 ポール・マックギル(Paul McGill)を起用し、ダンスを通して“変化の瞬間”を表現した。
舞台となったのは、“天空の鏡”とも称されるチャカ塩湖だ。湖面に空が反射する非現実的なロケーションの中で、「湖の女神」という象徴的な存在を中心に物語が展開される。スパンコールのドレスに美しい湖と空が反射する様子は、マントが風を受けて広がり翼のようにはためく優雅な女神の姿を印象づける。
コエデルは本作について、「新しいものと“出会う”瞬間とは、自分が知っているものを一度手放し、新しい情報や新たな性格の一片を受け入れる瞬間でもある」と語る。ダンスから物語が始まり、湖の女神との出会いへと導かれていく構成についても「出会いは常に変化の入り口になる」とし、自身の自然観や非西洋的視点、そして強い女性像を重ね合わせたという。
ビジュアルを構成する要素のひとつであるタイポグラフィは、「Lisa Rahman Studio(リサ ラーマン スタジオ)」による手描きレタリング。塩湖の質感や青の透明度を意識し、インクやアクリル、塩、グリッター、水などを混ぜた素材を用いた実験的プロセスを経て制作されており、デジタルでは再現できない有機的な揺らぎがレタリングと写真の間で反響しあっている。
本キャンペーンが掲げる “Let go, Let in”という言葉は、何かを否定したり失うことではなく、変化の前に立ち止まり自分の内側に余白をつくるという考え方を示している。湖の女神との出会いや、ダンスによる身体表現、そして音楽と風景が重なり合う構成を通して、『PARCO』は「手放すこと」と「受け入れること」が連続したひとつのプロセスであることを、静かに描き出している。
キャンペーンの映像やビジュアルは、特設サイトまたは『PARCO』のオフィシャル『YouTube』チャンネルからチェックしてほしい。






















