HB20:AMBUSH の YOON とともに紐解く“ストリートウェア”という共通言語
「グラフィックTシャツは、ストリートウェアにおける“第一言語”のようなもの。それはいつでも、言葉を発さずとも自分自身を語るための手段でした」
HB20:AMBUSH の YOON とともに紐解く“ストリートウェア”という共通言語
「グラフィックTシャツは、ストリートウェアにおける“第一言語”のようなもの。それはいつでも、言葉を発さずとも自分自身を語るための手段でした」
『Hypebeast』は創設20周年を記念し、特別展「Hypebeast Twenty Exhibition」を2026年1月17日(土)から2月2日(月)まで、『渋谷PARCO』にて開催する。これにあわせ、長年の友人でありクリエイティブパートナー、そしてストリートウェアシーンを代表する影響力あるデザイナーやキーパーソンたちと共に、限定Tシャツコレクションを制作した。
ジュエリーデザイナーのYOON(ユン)とミュージシャンのVERBAL(バーバル)によって設立された東京発の〈AMBUSH(アンブッシュ)〉は、実験的なジュエリーラインとして産声を上げ、その後、東洋と西洋を繋ぐ本格的なファッションレーベルへと進化。大胆で彫刻的なピースや独創的なアクセサリーで知られる同ブランドは、安全ピンやライター、南京錠といった日常的なオブジェクトを、誰もが切望するラグジュアリーなデザインへと昇華させ、瞬く間に注目を集めた。アパレルへの本格参入により、その勢いはさらに加速。アヴァンギャルドなシルエットにポップカルチャーの要素を融合させ、恐れを知らない鮮やかな色使いでその独自性を広げている。
これまでにも、〈Nike(ナイキ)〉や〈Converse(コンバース)〉〈Louis Vuitton(ルイ・ヴィトン)〉〈Dior(ディオール)〉といった世界的ブランドとのコラボレーションを展開し、グローバルなファッションシーンにおいても確固たる地位を確立。さらに、YOONが〈Dior Homme(ディオール オム)〉のジュエリーディレクターに就任したことで、その影響力はより揺るぎないものとなった。東京のクリエイティブなエネルギーに根ざしながらも、世界中に共鳴を呼ぶ〈AMBUSH〉は、ストリートウェア、アート、そしてハイファッションの境界を鮮やかに打ち破る、新世代のデザインを体現している。
デザインを始めてからどのくらいになりますか? また、ご自身のブランドを運営してからはどのくらいでしょう?
YOON:AMBUSHは、最初はカジュアルにスタートしたけれど、正式にブランドとしてローンチしたのは2012年なので、今年で13年目ですね。デザインの経験自体は、それよりもさらに前からです。
HypebeastにAMBUSHが初めて登場したのは2005年3月、AMBUSH Beethoven Bust Pendantsの紹介記事でした。当時、『Hypebeast』を初めて目にしたときの印象を覚えていらっしゃいますか?
Hypebeastってそんなに前からあったの? 私にとってHypebeastは、ストリートウェアの最新情報を追うための欠かせない場所です。ドロップ情報からコラボまで、何が今重要なのかを確認する“パルスチェック”のような存在。単なるニュースサイトではなく、リアルタイムで展開されていく文化全体を覗き見るための窓のように感じています。
AMBUSHは長年にわたり我々にとっても欠かせない存在であり、読者からも絶大な人気を誇っています。一貫性を保ち、時代性とも向き合い続けてこられた理由について、どのような工夫をしてきましたか?
私にとっては、物事を自然体に保ち、常に“意図”を持って動くことが大切なんです。たとえ同じ景色の中にいても、新しい視点で物事を見ることができる“目”を養うことを学んできました。ブランドは生き物で、時代は変わり、文化もシフトしていく。それにあわせて私たちも進化しなければならないのですが、鍵となるのは、常に“自分自身の視点”からクリエイションを行うことです。そうすることで、成長しながらも地に足をつけていられると思います。
グラフィックTシャツは、ストリートウェアにおける“第一言語”のようなもの。それはいつでも、言葉を発さずとも自分自身を語るための手段でした
今後数年間で、ご自身の作品やブランドはどのように進化していくとお考えですか?
これまでずっとそうしてきたように、AMBUSHはファッションを単なるスタイルのためだけでなく、アイデアや実験、そして繋がりのためのプラットフォームとして続いていくと思います。目標は、常に視野を広く持ち、好奇心とインスピレーションを絶やさず、新しいことに挑戦するのを決して恐れないこと。それが服であれ、プロダクトであれ、体験であれ、周囲の世界に耳を傾け、反応し続けている限り、進化は自然にやってくるものです。
Hypebeastは20周年を記念して、20型のTシャツコラボレーションをリリースします。グラフィックTシャツはストリートウェアの根幹とも言える存在ですが、その文化的な意義について、どのように捉えていますか? また、その役割は時代とともにどのように変化してきたと感じていますか?
グラフィックTシャツは、ストリートウェアにおける“第一言語”のようなもの。言葉を発さずとも、自分の仲間や信念、ユーモア、思い出を代弁してくれる手段であり続けてきました。だからこそ、何十年も消えずに残っているのだと思います。かつては、サブカルチャーを象徴する究極の記号として、その場で最も大きな声を上げるアイテムだったけれど、今はよりニュアンスが含まれるようになりました。パワフルさはそのままに、着こなし次第でハイファッションにもストリートにも馴染むもの。単なるグッズからステートメントピースへと進化したことが、今の時代にも通用する理由だと思います。そこにはメッセージやムード、そして動きが宿っている。それは決して廃れることのないものです。
同じように影響力のあるブランドを目指す、次世代のクリエイターや新しいブランドに向けてなにかアドバイスをするとしたら、どんなことを伝えたいですか?
この業界には誰にでも自分の“進むべき道”がある、それが美しさだと思います。私からのアドバイスは、集中すること、今この瞬間に存在すること、そして世界が注目していようがいまいが、常に110%の力を出し切ることです。インパクトは一晩で生まれるものではないけれど、自分のビジョンに忠実であり続け、意図を持って取り組み続ければ、それは必ず積み重なっていくのです。本物の仕事は、それ自体が雄弁に語ってくれるものだから。
たとえ同じ景色の中にいても、新しい視点で物事を見ることができる“目”を養うことを学んできました
長年にわたりブランドを運営してきたなかで、“最大の学び”は何ですか?
“ひとりの子供を育てるには村中の協力が必要(It takes a village to raise a child)”という言葉があるけれど、それはブランドにも通ずるものがあると思います。日々一緒に作り上げてくれる人たちこそが、すべてを変えてくれます。チーム、コラボレーター、そしてカスタマー。彼らを大切にすること。強いブランドとは単なるプロダクトのことではなく、コミュニティとともに育んできた信頼とエネルギーのことです。
過去20年でストリートウェアは大きく変化してきましたが、今後はどのような方向へ向かっていくと思いますか?
ストリートウェアは常に服以上の存在──若さ、反抗、アイデンティティ、そしてコミュニティの反映でした。過去20年でアンダーグラウンドからラグジュアリーのランウェイへと駆け上がったけれど、次のチャプターは、より深みを持って“ルーツへの回帰”に向かうと思います。一時的な盛り上がりは減り、より“意図”が重視されるようになる。リアルなストーリーやグローバルな視点、そしてクラフトマンシップが原動力になるはずです。ストリートウェアの未来は、単にクールに見えることではなく、そこにどんな意味があり、どう繋がり、どう世界と向き合うか、ということが重要になっていくでしょうね。
今回のコラボレーションで制作したTシャツのデザインについて教えてください。なにか着想源となったものはありますか?
AMBUSHは“XX”を、20年にわたる進化、革新、そして影響力を示す力強いエンブレムとして解釈しています。その鋭いグラフィックのフォルムは文化の永続性を表し、“X”はストリートウェア文化の核心であるコラボレーションとアイデアの交換を象徴しているんです。
Hypebeast Twenty Exhibition
会場:PARCO MUSEUM TOKYO(渋谷PARCO 4F)
住所:東京都渋谷区宇田川町15-1
会期:2026年1月17日(土)〜2月2日(月)
時間:11:00-21:00
※入場は閉場の30分前まで ※最終日18時閉場
※営業日時は変更となる場合がございます。渋谷PARCOの営業日時をご確認ください。



















