リアルな体験から生まれるサウンド ── SARA I. x FOFU 最新シングル『私たちYABAI』リリース記念インタビュー

二人三脚で歩んできたFOFUとともに語る、新曲『私たちYABAI』とSARA I.の進化

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『Hypebeast(ハイプビースト)』が展開する音楽ディストリビューション・レーベル「Hypetrak(ハイプトラック)」より、先日改名を発表して話題をさらったSARA I.(サラアイ)が、前作『Detox』に続く新曲『私たちYABAI』をリリース。

本作は、ブラジリアンファンクを想起させるダイナミックなグルーヴに、“私たちYABAI”という強烈に耳へ残るフレーズを重ねた、圧倒的な中毒性を誇る1曲。さらに「日の丸から生まれた奇跡」や「侘び寂びの心は素晴らしい」といったユーモラスかつエモーショナルなリリックが、唯一無二のメッセージ性を放っている。ライブでもクラブでもシェアしたくなるポジティブでエネルギッシュな楽曲に仕上がった。

そこで今回のリリースを記念して、SARA I.本人と長年の友人でありプロデューサーのFOFU(フォーフー)にインタビューを敢行。楽曲制作の裏側や改名に込めた想い、さらにはふたりのクリエイティブな価値観に迫った。


Hypebeast:最新シングル『私たちYABAI』のリリースおめでとうございます。まずはこの楽曲が生まれた経緯を教えてください。

SARA I.(以下、S):アイディアが出てきてから完成するまでは早かったですね。たまたま流れてきた、ザ・ウィークエンドの新曲ががブラジリアンファンクっぽいテイストで、思わず衝撃を受けたんです。すぐにFOFUさんへ電話して「これ、めちゃくちゃヤバい!こんな曲をやりたい」と伝えたら、「実はもう作ってあるんだよね」って(笑)。すでにトラックが完成していたので、彼のスタジオに行って、いつものようにフリースタイルで一気に仕上げていきました。

FOFU(以下、F):実はその少し前から、サラ(SARA I.)が別の女性アーティストのブラジリアンファンクの曲がいい、って言っていたのを覚えていて、それで自分の中でも温めていたビートがあったんです。タイミングがハマったというか、自然な流れで曲が生まれた感じでしたね。

前作『Detox』から名義をSARA I.に変更されましたが、その理由を教えてください。

S:私の名前が石田サラなので、SARA I.は本名なんですよ。4年前にアメリカ・アリゾナを旅した時に神秘的な体験をして、それをきっかけに本来の自分の名前で活動したいと思うようになりました。『Detox』の制作を経て、ようやく自分が伝えたいメッセージを表現できるようになった感覚があって、タイミング的にも改名に踏み切れたんです。

そのアリゾナでの体験とは?

S:何も決めずに旅をしていて、メキシコ国境に近い街であるビズビーを訪れたんです。瞑想や宇宙的な体験、不思議な人との出会いが重なって、自分の意識が広がる瞬間がありました。アーティストとしてだけでなく、人としても成長できたように感じましたね。

SARA I.に改名されてから、SARA-J時代との違いを感じていました。

S:以前は恋愛をテーマにしたR&B寄りの曲が多かったんですが、今はラッパーになった意識はないけれど、自然に出てくる言葉をラップに近いスタイルで表現しています。自分の幅が広がった感じですね。

FOFUさんはR&Bやヒップホップ、アフロビートまで幅広いジャンルを横断し、ミックスやマスタリングまで手がけると伺いました。音楽はどのように始めたのですか?

F:最初は本当に軽いノリでした。働きたくないし、お金も欲しいし、モテたいからラップ始めたくらい(笑)。でも続けるうちに「自分の音を作りたい」と思って独学で勉強しました。YouTubeを観たり、楽器屋に通ったりしてゼロから学んでいきました。

そのスタートから世界的アーティストのstarRoとの共作に繋がるのはすごいですね。

F:当時、僕がstarRoさんの映像を見つけてサラにこんな人がいるんだよって教えたんです。それで彼女が楽曲をDMで送ったら返事をいただけて、後に直接会ってアドバイスをいただく機会もありました。

どんなアドバイスでしたか?

F:「リミックスを作ってみたら?」という一言ですね。僕にとっては大きな転機で、それまでリミックスに挑戦したことがなかったんです。でもやってみたらstarRoさんにもサラにも「いいじゃん」と言ってもらえて自信がつきました。そこから『Fade Out (FOFU Remix)』や『I Used To Be』といった作品にも繋がって、プロデューサーとして一段階ステップアップできた気がしましたね。

普通は2~3パターンで十分なところを、彼女は10も15も出してくる

いつも近くで活動をともにしているFOFUさんから見て、SARA I.さんの際立った魅力はどんな部分にあると思いますか?

F:これまでいろんなアーティストと作ってきましたけど、彼女は自分のメッセージがすごくクリアなんですよ。神秘体験の話にしてもそうですが、自分の実体験を音楽に落とし込むのって意外と難しいんです。それを自然にやってのけるのは才能だと思います。

なるほど。

F:もうひとつすごいのは、メロディやフレーズを考えるスピードと数ですね。普通なら2~3パターン出せれば十分なところを、彼女は10も15も出してくる。その引き出しの多さには驚かされます。ただ、アイデアを出したらすぐ満足しちゃうところがあって、僕が細かい調整をしている横で携帯をいじってたりするんです(笑)。

S:え、それはないですよ(笑)。ちゃんと隣で聴いてます。

F:ほんとに? 途中で飽きてない?(笑)

S:だってFOFUさん、めちゃくちゃ細かいんですよ。私は「これだ」って思ったらすぐ決めちゃうタイプなんですけど、彼はひとつひとつ吟味して突き詰める。そういう意味で、私たちは真逆なんですよね。

だからこそ、互いのスタイルが補完し合ってユニークな作品に繋がっているんですね。さて、今日のおふたりのファッションについても教えてください。

S:基本的に動きやすくてシンプルなスタイルが好きなんですけど、その中でちょっとした個性を意識しています。今日は赤のチェックをアクセントにしました。ブラックのワントーンに差し色を加える感じで。

F:以前は黒やグレーばかりだったんです。でも生活全般を変えたいと思ったタイミングがあって、その時にファッションでも新しい挑戦をしようと。そこからパステルカラーにハマって、気づいたら全部がいい方向に転がり始めたんですよ。だから今日も好きなパステルカラーでまとめています。

S:性格まで変わっちゃったしね(笑)。

F:そうそう。内面も外見もアップデートされた感じで、結果的に良かったなと思います。

ライブで叫びたくなる、仲間とシェアしたくなる曲に仕上がった

今後の制作についてはどう考えていますか?

S:計画的に進めているわけじゃないんですけど、『私たちYABAI』や『Detox』みたいにライブで盛り上がれる曲はもっと作りたいですね。中目黒Solfaでライブをした時に『私たちYABAI』を披露したんですが、これまでにないくらいフロア全体を巻き込めて、本当に最高の瞬間でした。

今後のご活躍に期待が膨らみますね。最後にHypebeastの読者に向けてメッセージをお願いします。

S:まず、このような機会をいただけたことに感謝しています。『私たちYABAI』には、私がSARA I.として伝えたい本当のメッセージが込められているので、ぜひ聴いてほしいです。近々ミュージックビデオも公開されるので楽しみにしていてください。

F:これまでの中でも本当に自信を持って届けられる作品になりました。まずは聴いてもらえたら嬉しいです。ありがとうございました。


アーティスト:SARA I., FOFU
タイトル:私たちYABAI
リリース日:2025年9月10日
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テキスト
フォトグラファー
Ryo Tateoka
Writer
Atsutaro Ito
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