Fendi 2026年春夏コレクション
クワイエット・ラグジュアリーからマキシマリズムの新章へ
ミラノ・ファッション・ウィークで、クリエイティブ・ディレクター シルヴィア・ヴェントゥリーニ・フェンディ(Silvia Venturini Fendi)率いる〈Fendi(フェンディ)〉が2026年春夏コレクションを発表。歴史あるメゾンが誇るクラフトとファンタジーの妙を映す、喜びに満ちた若々しいラインアップが数々登場した。ミニマリズムから鮮やかに転換し、大胆かつカラフルなパレットを前面に打ち出し、シルヴィアのクリエイティブ・コントロールが新章に入ったことを告げているかのよう。
ランウェイは色の万華鏡。深いレッド、鮮やかなターコイズ、バブルガムピンクがクラシックなニュートラルと溶け合う。コレクションの中心モチーフは“花”。ジャケットやドレスには、デイジーの花弁を繊細なカットアウトで描き出した。透け感のある生地には儚げにぼかしたフローラルプリントが浮かび、無数の小花を一つひとつ組み上げた圧巻のファーコートも登場──テクニックの極みだ。
全83ルックのうち、メンズは19ルックが登場した。シルヴィアは「リラックスしていてカラフル、そこにロマンティックなエレガンスが漂う」と今回のコレクションを形容しているが、それはメンズスタイルにおいても、緻密なクラフトマンシップとシンプルな所作を融合させ、その言葉を体現してみせている。“クワイエット・ラグジュアリー”から舵を切り、〈Fendi〉の新時代はマキシマリズムだ。
ブランド:FENDI
シーズン:2026年春夏

















