RADWIMPS 野田洋次郎が語る20周年と atmos x Converse コラボレーションの舞台裏 | Interviews
RADWIMPS x〈Converse〉x『atmos』トリプルコラボレーションモデルの発売を記念したスペシャルインタビューが実現
RADWIMPS 野田洋次郎が語る20周年と atmos x Converse コラボレーションの舞台裏 | Interviews
RADWIMPS x〈Converse〉x『atmos』トリプルコラボレーションモデルの発売を記念したスペシャルインタビューが実現
2025年でメジャーデビュー20周年を迎えたロックバンド RADWIMPS(ラッドウィンプス)が、〈Converse(コンバース)〉と『atmos(アトモス)』とのトリプルコラボレーションを発表した。
本コラボレーションでは、履き心地とクラシックな外観を洗練させた次世代 ALL STARのソールアレンジモデル ALL STAR ® LIFTEDがベースに選ばれ、フォクシングテープには楽曲 “傘拍子”の歌詞をプリント、つま先には野田洋次郎直筆の“RAD”の文字をプリントするなど、各所にRADWIMPSらしいディテールが散りばめられている。また、RADWIMPSの歴代シングル/アルバムのジャケット写真が印刷されたスペシャルボックスも同封され、ファンにとっては買い逃せない特別なシューズと言えるだろう。
今回『Hypebeast』では、RADWIMPSと〈Converse〉、『atmos』のトリプルコラボレーションモデル ALL STAR ® LIFTED Z HI / AT RWのリリースを記念して、同バンドのフロントマンである野田洋次郎にインタビューを実施。コラボの経緯やシューズのディテール、込めた想いなどを聞いた。
“作りたい”という衝動から始まった、愛のあるコラボレーション
Hypebeast:メジャーデビュー20周年、そして今回のコラボレーションモデルのリリース、本当におめでとうございます。まず初めに、このコラボのオファーを聞いたときの率直な気持ちを聞かせてください。
野田洋次郎(以下、N):ちょうど20周年という節目でもあったので、何か形に残るものをつくりたいと考えていました。そんな中で、atmosさんからConverseとのコラボレーションの提案があり、自分たちらしさをしっかり落とし込める内容だったこともあって、ぜひやろうと決めました。
数あるConverseのシューズの中でもALL STAR ® LIFTED Z HIをベースモデルに選んだ、その理由を教えてください。
N:もともとConverseのALL STARをよく履いていましたが、最近はブーツや厚底など、存在感のあるシューズを選ぶことが多くなりました。なので、自分らしさ、そしてRADWIMPSらしさを表現するには、この厚底のフォルムがぴったりだと感じ、ALL STARの中でも厚底のLIFTEDを選びました。ソールに歌詞を載せるアイデアもこのモデルだからこそ実現できたことで、他とはまた違った唯一無二の存在感を出せたと思います。
ALL STARをよく履いていた時期があったとのことですが、その中でも特に記憶に残っている1足はありますか?
N:これまでに、黒以外にもレザー素材のものや古着で見つけたものなど、いろんなALL STARを持っていました。カラバリも豊富で、そういうシューズたちと一緒に歩んできた感覚がありますね。中でも特に印象に残っているのは、高校時代に「オシャレをしてみよう」と思い始めた頃に手に入れた1足で、デニムを履くようになって次はやっぱりALL STARだろう、と。バンドマンの象徴でもあったので、当時の自分にとっては欠かせない存在でした。
そんな思い入れのあるConverseのシューズでコラボレーションをすることになり、やはり特別な想いがありましたか?
N:純粋に「作りたい」という気持ちだけで始まったコラボだったので、ビジネスどうこうじゃなく、自分たちの愛着が詰まったものが形にできたのは本当に嬉しかったです。結果として、すごく愛のあるコラボレーションになったと思います。また、20年支え続けてくれたファンの人たちにも喜んでもらえるものになったと思います。
ALL STARはバンドマンの象徴だったので、高校時代の自分にとって欠かせない存在でした
コラボレーションにあたって、特にこだわったディテールやポイントを教えてください。
N:本当にどれだけ時間をかけたんだろうって思うくらい、制作には何ヶ月もかかりました。コラボの話が決まってからリリースまで、1年以上。どうせやるならとことんこだわりたくて、たとえばフォクシングテープにプリントした『傘拍子』の歌詞の位置は、ミリ単位で調整しましたし、つま先の“RAD”の配置にも細かく手を入れました。実は公表していないディテールもあって、それも含めて、手に取ってもらったときに発見してもらえたら嬉しいです。
なるほど。それでも、全体としてはかなりミニマルな印象を受けますが、そのバランス感も含めて意識された部分なのでしょうか?
N:そうですね。見た目としては、まずALL STARらしさを大切にしたかったんですよ。コラボだからといって主張が強すぎて履きにくくなるのは避けたかったですね。とはいえ、先ほども言ったように、細部にはしっかりと遊び心を込めています。アウトソールにはこれまでのシングルやアルバムのジャケット写真を落とし込んだクリアソールを採用していて、ファンの方からは「踏めない」「飾るしかない」なんて声も届いているんですが(笑)、ちゃんと保護されているので、遠慮せず履いてほしいですね。
クリアソールの中にジャケット写真が収められている構造になっていて、実際には汚れが直接つかない仕様になっているんですね。これならファンの方も躊躇なく履けますね。
N:正直、最初は自分でも履くのにちょっと勇気がいりました。でも実際に履いてみると、ずっと一緒に歩んでいるような感覚になれるので、結果的にものすごく気に入っています。
初めて完成品を見たときの率直な感想を教えてもらえますか?
N:純粋に嬉しかったです。僕らが20年間、ひたすら音楽に向き合ってきたことへの“ご褒美”みたいに感じましたし、Converseさんやatmosさんが僕たちの活動にちゃんとリスペクトを持って声をかけてくれたことも、グッときました。
音楽とファッション、どちらも“自分らしさ”を表すもの
野田さんがファッションやスニーカーに興味を持ったきっかけを教えてください。
N:バンドを始めた頃からですね。音楽を作ることとファッションは、自分の中で切り離せないものだと感じていました。当時はメロコアやパンクが全盛で、Tシャツにデニムみたいなラフなスタイルからスタートしたんですが、音楽と同じように「新しい表現をしたい」という思いがあって、それに合わせてファッションも自然と変わっていきました。それでも、スニーカーだけはずっと履き続けていました。
ただ、最近ではレザーシューズやブーツなどもスタイリングに取り入れられていますよね?
N:大人になっちゃったんですかね(笑)
それでも今回のALL STAR ® LIFTED Z HI / AT RWのように、スニーカーでのコラボレーションを選ばれたというのは、やはりスニーカーに対する特別な想いがあるからでしょうか?
N:スニーカーって、性別や年齢を問わず幅広く愛されていて、革靴とはまた違う存在感があると思うんですよ。世界中で無数のブランドやモデルが生まれていて、自分なりにカスタムして楽しめるのも魅力のひとつじゃないですか。やっぱり(スニーカーには)ロマンが詰まっている気がします。
そんな野田さんからみて、Converseのスニーカーと言えば、真っ先に思い浮かべるアーティストやカルチャーはありますか?
N:やっぱり、どうしたってカート・コバーン(Kurt Cobain)です。圧倒的なアイコンだと思います。音楽もスタイルもまったく色褪せないし、むしろ時を重ねるごとに存在感が増してるような感覚があります。ファッションや表現も、今なおすごく影響を受けていると思います。何年か前のハロウィンで、彼に扮したくらい好きですね。
なるほど、野田さんご自身はConverseの魅力やカルチャーをこれからどう後世に残していきたいと考えていますか?
N:カート・コバーンを超えるなんてことは考えてないし、音楽も全然違うから比べるものじゃないと思っています。自分は自分なりのConverseの履き方を貫いていく中で、カートとはまた違う意味で影響を与えられる存在になれたらいいなと思います。音楽を追求し続けることで、いつかConverseと野田洋次郎が別の形で、新しいアイコンになれたら嬉しいですね。
ビジネス抜きで生まれた、20年のかたち
作品や音楽を通して、何を未来に残せるか。それがすべて
RADWIMPSとしてメジャーデビュー20周年を迎え、本コラボレーションをはじめ一つ一つのプロジェクトの規模感も大きくなってたと思います。その中で、音楽を始めた頃から変わらずに大切にしている信念やスタンスはありますか?
N:最初にも話しましたが、今回のコラボもビジネスありきじゃなくて、純粋に“やりたい”という気持ちから始まったもので。バンドやプロジェクトの規模が大きくなっていく中で、逆にそういう動機の純度はすごく大事だなと改めて感じています。自分の人生を振り返っても、ビジネスのためだけに動いたことってないんです。それってすごく恵まれていることだと思うし、これからも贅沢を求めるというよりは、どれだけ価値のあるものを残していけるか、というところにより意識が向いています。作品や音楽を通して、何を未来に残せるか。それがすべてだと思っています。
その意味では、今回のALL STAR ® LIFTED Z HI /AT RWも、まさに“残していきたいもの”のひとつ、ということになりますよね?
N:そうですね。だから転売するやつは許せないです。ぶっ飛ばします(笑)
同感です(笑)それでは最後に、本誌の読者にメッセージをお願いします。
N:今回こうしてコラボレーションが実現して、それを発表できること自体とても光栄です。ラッド(RADWIMPS)をまだ知らない人にとって、この1足が出会いのきっかけになるかもしれないと思うと、それもすごく嬉しいですね。だからこそ、なるべくたくさんの人に履いてもらえたらと思っています。「ありがとう、はじめまして」の気持ちを込めて。
野田洋次郎
1985年東京生まれ。2001年に結成したRADWIMPSでボーカル、ギター、ピアノを担当し、ほぼ全作品の作詞・作曲も手掛ける。2005年にシングル『25コ目の染色体』でメジャーデビュー。2012年にはソロプロジェクト illion(イリオン)としても活動を開始。2015年には松永大司監督の映画『トイレのピエタ』で俳優デビュー。初主演にして「第39回日本アカデミー賞」新人俳優賞、「第70回毎日映画コンクール」スポニチグランプリ新人賞を獲得。2016年には音楽全般を担当した新海誠監督の長編アニメ『君の名は。』が大ヒットを記録。2019年に『天気の子』、2022年に『すずめの戸締まり』でも新海監督とタッグを組み、両作の音楽全般を手がけた。2022年には映画『余命10年』、2024年にはNetflix映画『パレード』の劇伴および主題歌、2025年にはNHK連続テレビ小説『あんぱん』の主題歌、Netflixシリーズ『グラスハート』の劇中バンド TENBLANKへの楽曲提供も行う。RADWIMPSは10月8日にニューアルバム(タイトル未定)をリリース予定、同月から12月にかけてアリーナツアー「RADWIMPS 20th ANNIVERSARY LIVE TOUR」の開催を控える。
CONVERSE x atmos x RADWIMPS
ALL STAR ® LIFTED Z HI /AT RW
抽選期間:2025年9月8日(月)〜9月24日(水)
抽選受付:atmos オンラインショップ
展開サイズ:23.0cm〜28.0cm、29.0cm、30.0cm
価格:22,000円(税込)




















