Vクラスは走る漫画喫茶になり得る──メルセデス・ベンツ V 220 d EXCLUSIVE long Platinum Suite をチェック

「ドイツのミニバン」が日本のミニバン文化に真っ向勝負を挑んでいる

オート 
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ミニバンがひしめく日本で、いつの間にか存在感を放つようになったのが「メルセデス・ベンツ(Mercedes-Benz)」のVクラスだ。セダンやSUVの印象が強いブランドだけど、実はこのミニバン、意外にも歴史は古く、初代Vクラスがデビューしたのは1996年。日本には、1998年にやってきた。その後、モデル名 Viano(ビアノ)として2代目が登場し、現在のVクラスは、3代目だ。

この3代目Vクラスは、2024年のフェイスリフトでさらに洗練され、世の中にあるもっとも高級なミニバンのひとつとして君臨している。ラインアップは5モデルで、そのすべてはディーゼル仕様。ベースの“V 220 d”(945万円)、このベースモデルより245mm長い“V 220 d long”(980万円)、その超快適仕様となる“V 220 d EXCLUSIVE long Platinum Suite”(1,362万円)。これらロングよりさらに230mmも長くなる全長5,370mmの“V 220 d extra-long”(1,025万円)、そのエクストラロングをラグジュアリー仕立てにした“V 220 d EXCLUSIVE extra-long Black Suite”(1,377万円)という展開だ。

Vクラスは走る漫画喫茶になり得る──メルセデス・ベンツ V 220 d EXCLUSIVE long Platinum Suite をチェック 

今回は、広報車として用意されていた“V 220 d EXCLUSIVE long Platinum Suite”に試乗した。その名に「エクスクルーシブ」&「プラチナム」というワードが組み込まれていることが示すとおり、このモデルの真髄は、その豪華さにある。なかでも特筆すべきは、快適三昧の2列目のエグゼクティブシート。

左右独立したリクライニングシートはもちろん電動で、足を置けるフットレストも電動で調整可能。また、体圧分散に優れたクッションは長距離でも疲れにくい。さらに、シートヒーターやベンチレーション、マッサージ機能まで搭載。目の前には手元の物が置ける可動式テーブルを広げることもできて、手を伸ばせば1列目のセンターコンソールにある冷蔵庫から冷えたドリンクが取り出せる……。この豪華設計は、航空機のファーストクラスやビジネスクラスと評されることが多いが、ワクワク度は高いので、「走る漫画喫茶の最高シート」とも表現しても良いかも。

そんなわけで、このVクラスの2列目空間に身を委ねれば、移動中はもちろん爆睡できるし、ノートPCを広げて仕事だって捗る。やろうと思えば、移動しながら接待だって可能。そのほか、これなら車中泊もありかもな、なんて夢想しちゃうが、まあ、実際にこのVクラスを購入する人は、車中泊なんてしないか。

そして、2列目がこれだけ余裕たっぷりなのに、このエクスクルーシブ ロングにはしっかり3列目まで用意されている。しかも、この3列目も決して“補助席”ではない。足元には余裕があり、背もたれの角度も適切で、大人でも無理なく長時間、3人座れる。家族旅行でもグループ送迎でも、全員がリラックスできる設計となっているのが、“V 220 d EXCLUSIVE long Platinum Suite”である。

Vクラスは走る漫画喫茶になり得る──メルセデス・ベンツ V 220 d EXCLUSIVE long Platinum Suite をチェック 

で、さらにさらに、このVクラスの魅力は、その積載能力にもある。3列目に乗員が座っていても、スーツケース2~3個程度なら余裕で積めるのだ。しかも、3列目を折りたたむと、その積載容量は2,000リッター以上。試しに家具を載せてみたところ、軽いデスクやボビーワゴン、椅子程度なら楽々飲み込んでくれた。また、(めっちゃ大変だけど)もし2列目と3列目のシートを取り外せば、最大で約4,630リッターという膨大な空間が生まれるという。これなら、ミニ引越しもラグジュアリーにこなせる!?

Vクラスは走る漫画喫茶になり得る──メルセデス・ベンツ V 220 d EXCLUSIVE long Platinum Suite をチェック 

で、このVクラスを購入を検討している人にとって、もっとも気になるのは国産ミニバンの王道 “アルファード(ALPHARD)”との比較だろう。2台並べて撮ってみたので、まずは目で違いを感じて欲しい。

今回、“アルファード”の試乗はしなかったので、Vクラスとの違いをChatGPTに聞いてみたところ
●運転する楽しさや後席の快適性重視ならVクラス(欧州設計の上質さ、FRベースの走りも◎)
●街乗りのしやすさ・取り回し・装備の多機能性ならアルファード(特に最新の40系は豪華装備が多数)
とのことだった。
サイズの比較としては、エクスクルーシブ ロングのVクラスの方が全長が135mmも長いようだ。この恩恵は、特に2列目の足元の広さに現れていると思われれる。ただ、小柄な人にとっては、むしろ広すぎると感じるかもしれない。だから、友人がアルファードに乗っていて、「ちょっと差別化したい」と思うなら、Vクラスを選択肢に入れる、という感じが良いかもしれない。

話をVクラスに戻そう。この “V 220 d EXCLUSIVE long Platinum Suite” の1列目はどうかと言うと、「運転手気質」の人に向いている、と思った。というのも、このモデルを選ぶ多くの人は、2列目でゆったりとくつろぐために購入するはずだが、もし自分はそうではなく、「大切な人を、最高に快適な空間で送り届けること」によろこびを感じるタイプなら、このクルマはまさにうってつけだ。そんな“運転手気質”の人にも、自信を持っておすすめできる1台である。

Vクラスは走る漫画喫茶になり得る──メルセデス・ベンツ V 220 d EXCLUSIVE long Platinum Suite をチェック 

走りは、2.0リッター直列4気筒ディーゼルターボエンジンが担当。遮音性は非常に高く、いかにもメルセデスらしいしっとりとした乗り味だ。低速からのトルクが太く、街中でもストレスなくスイスイと走る。走行フィールは、サスペンションがしなやかで、ロングホイールベースのおかげで安定感も抜群。高速走行でもふわつき感は控えめだ。ステアフィールは軽めで取り回しも良く、これだけのボディサイズを感じさせない運転のしやすさには感心させられた。

ただ、いずれにせよ、Vクラスの真骨頂は、やはり2列目の極上の快適性にあると断言できる。そういえば、飛行機に乗る時、ビジネスクラスだと一気に搭乗が楽しみになったものだが、このVクラスにも、それに通じる「移動をエンタメにする」魅力が確かにあった。

Mercedes-Benz V 220 d EXCLUSIVE long Platinum Suite
全長 x 全幅 x 全高: 5,140mm x 1,928mm x 1,930mm
ホイールベース: 3,430mm
車両重量: 2,530kg
エンジン形式: 2.0L 直列4気筒 ディーゼルターボ
トランスミッション: 9速AT(9G-TRONIC)
最高出力: 163ps(120kW)/3,8004,400rpm
最大トルク: 380Nm/1,600〜2,400rpm
駆動方式: 後輪駆動(FR)
燃費(WLTCモード): 12.6km/リッター
燃料タンク容量: 70L
航続距離(推定): 約900km(満タン時)
乗車定員:7名
車両本体価格:1,362万円~

主な装備:
アクティブ・ディスタンス・アシスト・ディストロニック
レーンキープアシスト
アダプティブハイビームアシスト
MBUXタッチスクリーン式インフォテインメントシステム
電動スライドドア(両側)
パノラミックスライディングルーフ
シートベンチレーション機能付きエクスクルーシブシート(2列目)

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