スイスの高級時計ブランド TAG Heuer からアーカイブデザインを踏襲した新たなフォーミュラ1がリリース
ブランドのレガシーとフィロソフィーである“Designed to Win(勝利のために)”を体現する最新コレクションにフォーカスをあてる
1860年に、20歳の懐中時計職人エドワード・ホイヤー(Edouard Heuer)によって創業されたスイスの高級時計ブランド〈TAG Heuer(タグ・ホイヤー)〉。165年という長いブランドヒストリーを誇り、その中でもクロノグラフの動力伝達方式のひとつである振動ピニオンの発明や“カレラ(Carrera)”をリリースするなど、革新的なクリエイションで業界をリードし続けてきた。また〈TAG Heuer〉は、“Designed to Win(勝利のために)”を新たなブランドフィロソフィーにかかげ、時計ブランドにとどまらない存在感を発揮している存在である。
そんな〈TAG Heuer〉から、1986年にファーストモデルが発売されたフォーミュラ1のデザインを踏襲した最新コレクションがリリースされた。また、2025年は世界最高峰のカーレースF1(フォーミュラ1)の公式タイムキーパーに復帰し、モータースポーツの世界においても一層注目を集めている。
そこで今回の『Hypebeast』では、フォーミュラ1復刻を記念して、ブランドフィロソフィーの“Designed to Win(勝利のために)”を体現したフォトビジュアルを制作。さらに〈TAG Heuer〉のヘリテージディレクター、ニコラス・ビーブイック(Nicholas Biebuyck)氏にインタビューも行い、本アイテムについて深堀りしていく。
タグ・ホイヤー フォーミュラ1 ソーラーグラフ TH50-00 クォーツ/ステンレススティール製ケース:28万6,000円、バイオポリアミド製ケース:26万9,500円/ケース径38mm/100m防水
Hypebeast : クラシカルなデザインを取り入れつつも、各所に現代的なアップデートが施されている今回のコレクションですが、まずはそのテーマやインスピレーションソースから解説をお願いします。
今回リリースされた最新のフォーミュラ1は、〈TAG Heuer〉が1986年に発表したオリジナルモデルのデザインコードを反映させたコレクションです。また、オリジナルにはない鮮やかなカラーリングやポリアミド製のケース、ベゼル、クォーツムーブメントを組み合わせ、より多くの世代が身近に楽しめるスタイルと価格帯を実現しました。
その中でブランドのアイデンティティを最も表しているのは何だと思いますか?
その答えは、まさにその名(フォーミュラ1)に込められています。私たちは50年以上にわたってF1とパートナーシップを結び、ワールド ドライバーズ チャンピオンシップを15回獲得するなど、多くのチームとともに輝かしい成績を収めてきました。ゆえに、このスポーツとは切っても切り離せない関係がこの時計には現れています。
〈TAG Heuer〉は今年、F1の公式タイムキーパーにも復帰していますよね?
そうですね。そのほかにも「Porsche(ポルシェ)」や「Automobile Club de Monaco(モナコ自動車クラブ)」、「Oracle Red Bull Racing(オラクル・レッドブル・レーシング)」、「Indy 500(インディ500)」など、数多くのパートナーシップを結んでいて、この分野におけるブランドとしての地位を今後もさらに強化していきたいですね。
続報が楽しみです。それでは次に、フォーミュラ1のアップデートされたデザインや機能性について詳しく教えてください。
まずは、「La Joux-Perret(ラ・ジュー・ペレ)」社と共同開発した自社製ソーラーグラフ ムーブメントTH50-00に注目してください。このムーブメントは自然光でも人工光でも充電が可能で、わずか2分の充電で1日中使用することができます。また、約24時間充電すれば、完全な暗闇においても最低10ヶ月は作動し続けます。
そしてケースとベゼルには“TH-ポリライト”というキャスターオイル(ひまし油)由来の新バイオ素材を使用し、サスティナブルかつ、人間工学に基づいた快適な使用感や創造性を発揮することができました。
38mmのケースサイズはどのように誕生したのでしょうか?
オリジナルモデルは28mmと35mmの2サイズがありましたが、今回はコレクションのDNAを忠実に守りながらモダンなテイストも取り入れ、わずかながらも意味のある形で、大きくするいい機会だと思っていたんです。そこからコレクション開発の際に様々なサイズで試行錯誤を繰り返し、最終的に38mmというケースサイズにたどり着きました。結果として、様々な人や手首のサイズの方に着用いただける新しい時計を生み出すことができたんです。
現代のファッションシーンからも影響を受けているということでしょうか?
〈TAG Heuer〉のフォーミュラ1は1986年の誕生以来カルチャーとして世界中で受け入れられ、時には社会に影響を与えることもありましたが、そのデザインは時代の経過とともに進化を続けています。そして今回は、現在のファッションシーンと共鳴し、カラーやノスタルジックなデザインを巧みに使ってモダンなテイストに合わせてアップデートしました。
アズディン・アライア(Azzedine Alaïa)、ジャン=ポール・ゴルチエ(Jean-Paul GAULTIER)、ティエリー・ミュグレー(Thierry Mugler)といった巨匠たちがファッション界の概念に変革をもたらし、ジャン=ミシェル・バスキア(Jean-Michel Basquiat)、キース・ヘリング(Keith Haring)、ゲオルグ・バゼリッツ(Georg Baselitz)などのアーティストたちが当時のアートシーンを席巻していた時代に登場したのがフォーミュラ1なのです。その背景を理解すれば、なぜ本コレクションが、今なお鋭い感覚をもつクリエイティブな方々に共感され続けているのかが分かるでしょう。
なるほど、“進化する”こと自体が〈TAG Heuer〉の根幹にあるということですね。それでは最後に、この度リリースされた最新のフォーミュラ1に込められているメッセージを教えてください。
モータースポーツのみならず私たちは“進化する”、つまりイノベーションをコレクション全体にもたらしていると、改めて伝えていきたいと考えています。伝統と歴史のある時計にあまり魅力を感じられなかったような人でも、きっと今回のフォーミュラ1は気に入っていただけるはずです。
まずは上のボックスからビジュアルを確認して、コレクションやアイテムの詳細に関しては〈TAG Heuer〉の公式ウェブサイトをチェック。
問い合わせ先
LVMHウォッチ・ジュエリー ジャパン タグ・ホイヤー
03-5635-7030
公式オンラインブティック











