SUGARHILL 2026年春夏コレクション
次の10年へと繋がる新たなストーリーの序章
林陸也の手掛ける〈SUGARHILL(シュガーヒル)〉が、2026年で設立10周年の節目を迎えることを記念し、6月17日(火)に2026年春夏シーズンのランウェイショーを開催した。
今回のショーは、単なる新作発表の場ではなく、“布、糸、心を紡ぎカタチにしてきた”その歩みを丁寧に振り返りながら、次の10年へと繋がる新たなストーリーの序章として位置づけられている。ランウェイ開始前には、バンド 踊ってばかりの国のボーカルである下津光史が弾き語りを披露。ショーの開始前から既にステージは独自のムードが漂っていた。
定番のデニムは、ダメージ加工がされたものから左右で表情が異なるディテールが施されたものなど、多岐にわたる。他にも、全体に無数のホールを穿ったトレンチコート、編み上げディテールを配したチェックシャツ、そしてソリッドな存在感を放つハーネスなど、ブランドのアーカイブを再解釈したアイテムが随所に散りばめられていた。まるでこれまでの〈SUGARHILL〉の記憶をなぞるかのようなピースの数々は、ショー全体に深みを与えていた。また、ミリタリーやワークのDNAを下敷きにしながらも、その無骨さを巧みに緩和するスタイリングアプローチは今季も健在。カモ柄のミリタリーベストにダメージデニムを重ねたセットアップには、繊細な落ち感を持つチェックシャツをレイヤード。タフネスとエレガンスを同居させる絶妙なバランスが光った。また、レザージャケットは大胆に襟を排し、ミニマルなスナップボタンを配したフロントデザインによって、洗練されたノーカラージャケットへと昇華。クラフトと感性が交差する〈SUGARHILL〉らしい解釈が、10周年を迎える節目のランウェイに確かな進化の痕跡を刻んでいた。
ブランド:SUGARHILL
シーズン:2026年春夏
日付:6月17日(火)

















