MASU 2026年春夏コレクション
アルゴリズムに依存し、数値化された消費傾向を前提に作られる“間違えない”モノづくりへの疑問を投げかけ、偶発性や不完全さを肯定する姿勢を随所に込めた今季
後藤愼平の手がける〈MASU(エム エー エス ユー)〉が、2026年春夏コレクションを発表した。
アルゴリズムに依存し、数値化された消費傾向を前提に作られる“間違えない”モノづくりへの疑問を投げかけ、偶発性や不完全さを肯定する姿勢を随所に込めた今季。未完の刺繍、ミスプリント、裏地のはみ出し、歪んだベルトループ、予期せぬシワや擦れといった計画外の痕跡がデザインとして機能している。結束バンドで組み立てる衣服や、文化のマリアージュから生まれた生地使いなども、着用者の意思によって完成する“開かれた服”として提示。ショーの会場には、木材デザインユニット WONDERWOOD(ワンダーウッド)と協業したプリミティブな巨大な木材が設置され、その上をモデルが歩く演出で、“直線的ではないファッション体験”を強調。ブランドが掲げる「偶然性と出会いがファッションの本質である」という思想を視覚化した。
ブランド:MASU
シーズン:2026年春夏
















