Ferrari 初の電気自動車が2026年に登場決定
技術公開は2025年10月、納車は2026年秋に開始予定
イタリアが誇るスーパーカーブランド「フェラーリ(Ferrari)」が、ついにフルエレクトリックモデルの世界に踏み込む。第1四半期決算発表の場で、同社CEO ベネデット・ヴィーニャ(Benedetto Vigna)は、「フェラーリ」初となる完全電動モデル(EV)の納車が2026年10月より順次スタートすることを正式に発表。これにより、1939年創業のマラネロの名門は、自社の新たなチャプターを開くことになる。
「フェラーリ」によるEV開発は段階的に情報が公開される予定で、その“技術的な心臓部”は2025年10月9日に開催される『キャピタル・マーケッツ・デー』にて初披露される。ここではパワートレインなど中核となる機構や革新的技術が発表され、2026年春には最終デザインと全貌が明らかにされる見込み。とはいえ、「フェラーリ」は内燃機関(ICE)やハイブリッドモデルの生産・販売も今後も継続。マルチパワートレイン戦略を堅持しつつ、顧客の多様なニーズに応える構えだ。ちなみに、2025年内に6車種の新型モデルを発表予定。
気になるEVモデルの詳細はまだ明かされていないが、欧州では「マセラティ(Maserati)」のSUV“レヴァンテ”をベースにしたテスト車両が目撃されており、そのプロポーションに注目が集まっている。過去に“プロサングエ”開発時にも同様のプロトタイプが使われており、実際の車種とは異なるボディがテストに流用されるのは「フェラーリ」流の常套手段と言えそうだ。
価格については、一部報道で50万ドル(約7,200万円)からとされているが、「価格は発売1カ月前に決まる」とヴィーニャ氏はコメントしており、現段階での正式発表はされていない。ただし、すでに2台目となるEVモデルの開発にも着手していることが報じられており、「フェラーリ」はEV時代に向けた本格的な加速フェーズに突入したと見ていいだろう。
EVであっても「走りの歓び」を損なわない──そんな「フェラーリ」らしさが、果たしてどこまで貫かれるのか。まずは10月9日に予定される技術発表を待ちたい。













